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第十七話 異変

「魔法少女、か。それが一体なんなのか、分からないし興味もないが。

 こうして我の前に姿を現したという事は、死ぬ覚悟ができている。

 ……という事でよいか、小娘?」


 僕の言葉に反応をしたのは、少女ではなく、目の前の竜人、東の守護者【冷血】のイースだった。

 とてつもない力で、こちらを押しつぶそうとしてくる、が。


「そんな覚悟をした覚えはない、かなっ!」


 僕はモーニングスターを持つ手に力を込めて、押し返す。

 いくら相手が強いと言っても、僕も負けてはいられない!


「ぬおっ!?」


 すると、思いのほか情けない声を上げたイースが、体勢を崩しながら、大きく後退った。

 そして、一拍置いてから体制を整えて、こちらに向かって構えを取った。


 ……今はいきなりのことで反応できなかったけれど。

 これ僕さ、隙をついて追撃くらいできたんじゃないかな?


「……な、なんたる膂力。我としたことが、見誤ったか」


 ……めっちゃ焦ってますやん、イースさん。


「本当に、あなたは一体、何者なの?」


 後ろの女の子も、僕に向かってそんなことをいうのだけど、


「な、なんかごめんなさい。とりあえず、僕は彼を倒します」


 そう言って、イースを見据える。


「ほう、我を倒すと申すか。なるほど、その力をもてば、驕るのも仕方ないか。……だが!」


 竜人は全身に不穏な力をみなぎらせる。

 すると、目に見えて変化が起こった。

 筋肉が大きく隆起し、体長は一回りも二回りも大きくなり、今や首が痛くなるくらい見上げなければならないほどだ。


 うオオオオオオォぉォぉォっォぉぉおおお

 

 イースが叫ぶ。腹の底まで響くその雄叫びは、聞くものに恐怖を与える。

 それは、僕も例外ではなかった。


「これまた、敵さん厄介なドーピングをしてきたな」


 いつの間にか僕の傍まで来ていたアルファールがいう。


「ドーピング? っていうと、イメージ悪いんだけど。あれが本気の姿、とかじゃないわけ?」


「敵さんの両手首、足首に埋め込まれてるのは、超高濃度の魔力結晶や。

 あれを使って、パワーアップしとる言うわけや」


 僕は目を凝らす。

 確かに、イースの手首と足首に、何かが光っているのが見えた。


「それって、なんなの?」


 僕の問い掛けにアルファールが答える前に、


「これが我の最終戦闘体。本気でかかってこい。さもなくば……」


 イースが目の前から消えた。

 そして、


「一瞬で塵となるだろうからな」


 衝撃が体を貫いた。

 僕はそのまま吹き飛ばされ、先回りしていたイースにもう一撃を喰らってから、壁に激突した。


「まだ終わらぬぞ」


 痛む体を抱え、その声に振り返ってみれば、イースの頭上に現れる、極大の魔法陣。

 そこから現れるのは、イースの巨躯すら上回るほどのサイズの……氷塊だった。


「さぁ、喰らうがいい! わが渾身を込めた、第八位階の魔法。

 エターナルフォースブリザードを!」


 相手が死にそうな技名を叫んだのち、その氷塊はこちらに向かってきた。


「さすがに、これをくらっちゃ無事ではいられない、よね」


 僕は握りしめたモーニングスターを、タイミングよく飛来してくる氷塊に、振り下ろした・・・・・・


その結果。


「んな……!?」


 驚愕の声が聞こえる。


 僕がただ、振り下ろしたそのモーニングスターは、見事射出された氷塊を打ち砕いて見せたのだ。



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