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極超合金・Hyper Alloy   作者: 南雲一季
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第19章 怪物の様な神様

 ようこそ―――。


 そのように聞こえた声は酷く痛んでいた。少女と黄金の神を出迎えた怪物の姿は、恐ろしく歪であった。老婆の様に腰が曲がった体は、人の倍はあり、全身が木々や花に浸食されている。肉体と一体化した植物を衣の様にうねらせ、ゆっくりと歩み寄る。わずかに残った肉体の色は白く、長く真っ黒い髪の隙間から、美しい女性の顔が見える。その瞳は『濁った極彩の瞳』であった。


 「こんにちは」


 そう言って少女は、恐れながらも自己紹介をした。それに合わせて、黄金の神も名を名乗った。怪物はいぶかしげな眼差しを向け、ゆっくりと息を吐く。すると体からパチパチッと、焚火のような音を立たせた。


 「あなたがこの家の神様なの?」

 

 怪物が更に音を立てる。強い焚火のような音と共に、一瞬火の粉が舞った様に見えた。それが収まると、今度はパキンッパキンッというような金属音が鳴り響く。


 「いかにも。我こそ極星の神である」


 少女は恐ろしい神の姿に、言葉が詰まってしまった。助けを求め、黄金の神に視線を送る。黄金の神は、極星の見るに忍びない姿に顔をしかめていた。


 「娘よ。お前一人ではなく。その者を連れてここへ訪れたのであれば、何か目的があってのはずだ。それを述べてみよ」

 「え・・・。私は―――」


 頭が真っ白になった。少女は、黄金の神にすがるが。


 「極星はそなたに聞かれておる。そなたの目的を述べるのだ」

 「どうした娘。答えぬか」

 「わ、わたしは・・・」

 「さあ、そなたの望みを―――」

 「どうした。何を果たしにここへ来た」

 「わたしは―――」

 「ここで無いなどとと言うのであれば。それは、その者の目的をもうやむやに無くすということに成るぞ」


 極星の言葉を聞いて、黄金の神の表情が恐怖で固まった。極星がはやし立てる。


 「さあ、娘よ!ここへ何をしに来た!」

 「いかん!早く答えるのだ!そなたの目的を!そなたの願いを!」

 「何もかも無きものにするか!」

 「私は―――!」


 問い、詰められた少女。小さな体が目一杯呼吸をし、大きな声を出した。


 「私は!願いを叶えに来た!」


 

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