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第17章 少女と黄金の神 《Ⅵ》
「庭の庭の奥深く?」
「そうだ。そなたの願いで、そこへ向かおう」
「そこには何があるの?」
「この外の世界の神が棲む庭だ。極星の神の庭の庭だ」
それは初めて聞くものだった。黄金の神が、少女に語る神の世界。それは少女が住む世界の神。その世界の名は極星と言い、それは神の庭なのだと。
「そなたの世界の神ならば、その願いを叶えられるやもしれぬ。アノ極星の神ならば―――。どうする?」
「行きたい!私をそこへ連れていって!」
「良かろう。ならば、庭の庭の奥深くへ。散歩へと向かおうではないか」
行き先が決まると、『恐ろしい玉座』から甲殻類の様な足が生え、二人を乗せたまま神殿の外へ進み始めた。
「これに乗って行くの?」
「うむ。歩いて行くには、ちと遠い」
黄金の神は、神殿を取り囲む沼の前で玉座を止めた。この沼を渡れば、それはもう自身の世界ではない。そこで一体どうなってしまうのかもわからない。そんな黄金の神に、少女が背中を押す。
「大丈夫。あなたにはもう名前があるもの」
「そうであったな。行くぞ」
黄金の神はそう言って、少女と共に黄金の世界をあとにした。




