第十六話 喫茶店での毒殺未遂事件
「で、どういうつもりだったんだ!!」
僕達は今、ある喫茶店にいる
と言ってもさっきいたあの忌々しい場所ではない
「だからぁ〜 最近私の友人の店の稼ぎが悪くって〜 いい人材を探すように頼まれたのよ♪」
「そうですか いい人材を頼まれたら拉致するんですか」
非常識すぎるよ!!この母親は
「だってそうでもしないと海ちゃん言ってくれないでしょ〜?」
間延びした声だから更にウザい
「それはそうだけど、さ 無理やり連れて行くというのは人として間違えてるでしょ」
「私は人であって人でないのよ」
まぁ確かにその変態度は人を越してるだろうな
でも…
「そういう問題じゃないでしょうが!! 僕が言いたいのは「いつまでそんなこと言ってるの?女々しいわよ 海」女々しいとか女々しくないとか今はそんなのどうでもいいよ!!」
恵美、口を挟むな
「へぇ〜 心までも女男に成り下がったのね」
その時、ブチ!!と何かが切れた音がしたような気がする
まぁ何でそれで女男とか言われないといけないのかわかんないが、流石にそこまで言われて何もしないでいられるほど僕は心が広い訳ではない
僕は魔力を最大まで足に込めて回し蹴りを放った…はずだった
パシ
「なっ…!!」
見事に恵美がその足を受け止めていた
何故できたかというと原因はただ一つ!!
「母さん…!!」
リボンの力を使って魔力を封じたに違いない
「そこまで よ♪ 海ちゃん?女の子に手ぇ出しちゃ駄目でしょ」
こいつは女であって女でないような気がするんだが
「海兄ちゃん… 流石に僕も蹴るのはどうかと思うよ?」
香奈…いつの間に復活したか
因みにこいつは今まで机に突っ伏して寝ていた
恐らく過労のせいだろうな
「ちっ! わかったよ」
香奈にまで言われたのでは仕方が無い
「ちょっとトイレ行って来る」
「私も〜」
恵美と母さんが席を立った
「こいつらゎ〜… 散々僕をこけにして…」
「海兄ちゃん!! 落ち着いて」
確かにそうしたいのは山々なんだよ?でも…
「こんなことされて落ち着けるかぁぁぁ!!」
「どうしよう…海兄ちゃんが壊れちゃった」
っておい 香奈ぁ!!
「壊れてねぇぇぇ!!」
「あぁ…更に重症に「いい加減にしろ!!」なってなかった〜 よかった♪」
ったく どいつもこいつも…
何だか周りの視線が痛い
香奈の『兄ちゃん』の言葉と恵美の女男で女装だと気づかれたか?
しかもさっきっから怒鳴ってて注目を浴びているし
でも今はそんなこと気にしている場合じゃない
「さて、と」
「?」
今やるべきことは…
ポチャン
「!?」
僕は香奈と母さん、そして祐樹のコップにある物を入れた
因みに祐樹は今料理を頼んだ後すぐにトイレに直行している
どさくさに紛れてかなり効く下剤を飲ませたから当然だろうな
「海兄ちゃん?今何を入れたの?」
香奈…それはね
「血糖降下剤♪」
「えぇぇぇぇぇ!?」
※血糖降下剤とは糖尿病患者が服用する薬である
しかし、通常の人が摂取すると血糖値が大幅に下がってその状態が長く続けば最悪死に至るというとても強力な薬物だ
(名探偵コ○ンより)
「いいの?そんなの入れちゃって」
「大丈夫 最悪死ぬだけだから」
「死ぬだけって 死んだら駄目じゃん!!」
「いいのいいの」
あの三人だし
殺しても神様は許してくれるだろう
というか寧ろ正当防衛だな
そんなこんなで三人が帰ってきて
ゴク
全員水を…飲んだ〜!!
「はぁ〜 水がおいしい」
「何だか薬臭いような気がするんだけど」
「気のせいでしょ」
これでこいつらは逝ってくれる
〜〜10分後〜〜
「ここの料理おいしいわね」
「ほんと、待ったかいがあったよ」
「あれ?食べないの? 海菜」
何で効いてないの〜〜〜〜〜!?
「海兄ちゃん…」
香奈が震えている
まぁその気持ち、わかるよ こんな薬飲んでピンピンしてるんだぞ!?
「こいつら…化け物か?」
「人間じゃない…」
普通はもうとっくに症状が表れて倒れてるはずなのに…
「この様子だとトリカブトも青酸カリも駄目か…」
一度は考えた完全犯罪の計画も空しく散ってしまった瞬間であった
なんだかとってもダークな内容になってしまいました…
とりあえずすいません