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第38話 次の日も、その次の日も

 翌日も、ヒストリカが先に起きた。


 今日はどんな風に一日を過ごそうかとベッドの上で考えた結果、昨日と同じようにしようという所に落ち着いた。


 ヒストリカの頭の中には、健康に良い作用をもたらす知識がまだまだあったが、いっぺんにやって貰っても窮屈に感じるだろうし、昨日の一日の流れで充分健康的なため、まずはこのルーティンを繰り返して慣れてもらおうという判断であった。


 というわけで、後から起きたエリクと一緒に白湯を飲んで、散歩へ行き、朝食を食べる。


 それからエリクは仕事に取り掛かった。

 後から聞いたところ、エリクは仕事中のストレッチを言われた通り定期的に行なっているらしく、腰痛や肩こりといった不具合が治まってきているらしかった。


 とても良い傾向である。


 太陽が空の真ん中あたりに来る時間になると昼食の時間である。

 昨日に引き続き気分転換も兼ねて、外で食べられる健康的なメニューを考案した結果、トマトたっぷり冷製パスタとサラダ、温かいポトフという昼食になった。


 さっぱりトマトとガーリックオイルが絡み合って、冷たくても美味しいとエリクにはとても好評だった。


 エリクが午後の仕事に入るとヒストリカにも空いた時間ができたので、屋敷内を散策したり読書をしたりと気が向くままに過ごした。

 何かしら家の事を手伝わされていたり、両親からあれこれ言われて気が休まる暇がなかった実家の時と比べると、とても穏やかな時間であった。


 夕方になるとエリクは仕事を(ヒストリカがやってきて半ば強制的に)切り上げるので、それから夕食を一緒に食べる。

 ヒストリカがシェフに作って貰った粒つぶマスタードと塩レモンのハンバーグも、エリクにはとても好評だった。


 夕食後はティータイムを楽しみ、入浴して、寝るまで各々好きな事をゆっくりとする。

 その時にひとつだけ新しく、熱いおしぼりを目に乗せてじんわりと疲れを取る、ヒストリカもお気に入りの知識を伝授した。


「これは……そのまま寝てしまうかもしれない……」


 と椅子でグースカし始めたエリクを「寝るならちゃんとベッドで寝てください」と揺らし起こしたのも微笑ましい一幕であった。


 寝る時は一緒のベッドで、どちらかが言う事もなく自然な流れでお互いを抱き締め合い、一日の疲れを癒しながら穏やかに眠りについた。

 結局、昨晩の一連の出来事について話題に上がる事はなかった。


 そんな一日を、次の日も行った。

 次の日も、その次の日も同じような一日を過ごした。

 

 日を追う毎に、エリクの体調がどんどん良くなっていっている実感があったし、ボロボロだった容貌も少しずつ変化していくのも見てとれた。


 当初の目的であったエリクのサポートという役割は存分に発揮出来ているようで、ヒストリカ的には満足な日々を過ごせているのであった。


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