表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/11

最強なティアは異世界へ

 不遇種族。その名の通り不遇な種族。私は世界的に人気なフルダイブ型VRMMOでその種族、吸血種を使っていた。不遇種族って言われる理由としては種族特性が弱すぎる。種族特性はその種族ごとに二つあるんだけど、吸血種の種族特性は不老不死と強者の風格。不老不死は受けたダメージを徐々に回復していくというもの。聞いただけだと強いと思いがちだけど、正直ポーションで事足りる。上位プレイヤーとの戦いになるとポーションなんて飲んでる暇がなかったりするが、吸血種の回復が少なすぎてほとんどと言うか意味が無い。最初の頃はタンクとしてならワンチャンあるんじゃね? と言われていたが、タンク必須のスキルを取得できないので、直ぐにまたゴミ扱いをされた。


 そして強者の風格は自分よりレベルやステータスが下の相手のステータスを一割下げるというもの。適当なモンスターを殲滅する時には使えるけど、PvPじゃ本当に役に立たない。相手と同格なら、相手は種族特性を二つ使ったりしてくるのに、こっちは一つしか使えず、その一つも役に立たない。

 一応もう一つ理由があって、吸血鬼っていう種族があるんだけど、そっちは最初から日光無効化を持ってるのに対して吸血種は日光無効化どころか耐性から獲得しなきゃならない。思わず私は直接運営に問い合せたよ。ふざけてるのか? って。何を血迷ったか運営は吸血種は血を吸わないでも弱体化しないので、的な事を言ってきたけど、吸血鬼は血を一滴でも取り込めば、ほぼ丸一日はステータスアップするんだからデメリットなんて無いんだよ! ばか。


 はぁ、それでなんで私はそんな不遇種族の吸血種を使ってるのかと言うと、単純にロマンってのももちろんあるよ? でも私も最初は普通の種族にする予定だったんだよ。ただ、キャラクリをしてると吸血種以外何故か赤髪に出来なかったんだよ。私はどうしても赤髪にしたかったので仕方なく吸血種を選んだ。そしてティアが生まれた。(瞳は赤っぽい黒だよ)


 弱かったよ。ビックリするぐらい弱かった。でも、私はお金を使いまくった。廃課金ってやつだね。そして上り詰めた、上位100名に。

 数ヶ月に一度上位100名のプレイヤー限定で開かれるトーナメント式の大会に出場し私は優勝した。私が優勝するなんて思ってたのは数少ないフレンドと一定数の物好きだけ。それでも私は優勝した。そして優勝賞品として称号を貰ってフレンドに自慢するはずだったんだけど……


「え? どこ? ここ」


 うん。ほんとにどこ? 辺りを見回すが広い草原で遠くに街道のようなものが見えるが、私はこんなエリア知らない。


「優勝者限定イベントだったりする? えー、いや嬉しいけどさ、勝ったらフレンドとパーティーする予定だったんだけど? はぁ、仕方ない。メッセージで謝ろ」


 私はフレンド欄を開く為にステータス画面を開く。


「その前にどんな称号貰ったのか見とくか」

 

 称号

 馬鹿・赤髪が好きすぎる馬鹿。赤髪でいる間は任意でどんな攻撃も一度だけ無効化する。(クールタイム 3時間)

 最強・任意で発動できる。発動すると3分間ステータスを一割増加する。(クールタイム 5時間)


「……やばくない? 馬鹿ってのは一旦置いとこう。問題はこの最強の称号だよ」


 上位プレイヤーになればレベルなんてカンストの3000なんて当たり前だ。当然私もカンストしている。だから私は実質種族特性一個縛りで優勝したわけだけど、この最強の称号を使えば、同レベルの相手であっても私の強者の風格が通用するということになる。控えめに言ってヤバすぎる。運営は私が勝つことなんて多分想定してなかったからこんな称号にしたんだろうな。もし、少しでも私が勝つと、吸血種が勝つと少しでも思ってたならこんな吸血種が手に入れたらチート称号なんて作らないはずだ。


「あっははははははっ。やばい、早く自慢したい」


 そう思いフレンド欄を開くもフレンドが0になっていた。


「は? バグ?」


 一回ログアウトして、再ログインしてみよ。それでダメだったら運営に問い合わせよう。

 

「……ログアウト出来ないし。問い合わせ、GMコール……も出来ない。バグりすぎじゃない? 早く修正求む。早くしないとリアルの私がおもらししちゃうよ!」


 んー、吸血種のこと以外では結構神運営だし、少し待てば大丈夫か。バグなんてどんなゲームにだってあるんだから仕方ないよ。

 そう思い私は稀に称号によりショップに新しいアイテムが売られることがある。という噂をフレンドに聞かされたので暇つぶしに確認する。


「んー、特に何も……ほんとにどうした運営? これはまずいでしょ」


 私はゴールドで買えるアイテムの方を見た後に課金アイテムの方を見たのだが、なんと普通のゴールドで課金アイテムが買えるようになっていた。


「このバグはさすがに手を出すべきじゃなさそうだね。こんなことでアカウント凍結とかされたらマジで泣く自信ある。私の最強のティアちゃんを使えなくなるなんて最悪自害する」


 まぁ、直ぐにネットに拡散されて直るでしょ。どうせログアウト出来ないんだし、この優勝者限定イベント? のエリアを回ろっと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ