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世界は彼によって創られた

作者:あおいそら
もっといろんなことを知りたい!
それが彼の一番の望みだった。
彼は物心ついてからずっと病院のベッドの上にいたが寂しいと思ったことはなかった。
お母さんが毎日来てくれたからだ。
それに彼が欲しいと思ったものはなんでも持ってきてくれた。
外に出たいといった時は、とても悲しそうにしたので、それ以降は外にでたいといわないように気を付けた。

彼は満足していたのた、ただひとつ心残りだったのは、世界のことを知りつくせなかったこと。
9歳という早い死、その時間はあまりにも短かった。
彼は苦しむこともなく、眠るように息を引き取った。
死ぬことにすら気づかないほどに。
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