11-ゴブリンの棍棒
奥へと進んでいくと
元の世界の東京そっくりな空間が広がっていた
「結構近代的だな」
「そうですね あっショッピングモールですよって行きませんか?」
「だめだイベントの最中で急がないといけないってこともあるし
ここはゴブリンの里いつ襲われてもおかしくないんだぞ」
「すいません」
優はしゅんとする
「このイベントが終わったら買い物ぐらい付き合ってやるから」
「分かりました」
優は少し元気になりまた歩き始めた
すると剛がいきなり
「あそこを見てみろ」
というので言われたとおりに見てみると
「ヒヒヒ 人間が3人今日はご馳走だ」
電柱の上にゴブリンが立っていた
「誰だお前は」
「貴様達に答える義務はない それよりこれがほしいのだろ???」
と自分の持っていた棍棒を振り回す
「何でそれを知っているんだ」
「なに ここに来た何人かの人間がこいつを狙って攻撃してきたからな
大体見当はつくさ」
すると自分の持っていたスイッチを押すと近くにあった車がどんどん形を変えて最後にはロボットのようになった
「襲ってきた奴はこいつにより返り討ちにしてやった!!!」
「こいつはやばいぞひとまず逃げるぞ」
「私もレベル調節をされなかったらこいつに乗らなくても十分だがな
今回はこいつで相手をしてやるよ」
元はあのロボットは車なので逃げてもどんどん距離を縮められた
「ライトソード!!!」
俺はライトソードを取り出して脚を崩そうとしたが俺の攻撃ははじかれてしまった
「ちくしょう どうしたらいいんだ」
「神谷くんリッキーちゃんが」
「リッキーがどうした」
優の抱えているリッキーを見てみると白く光りだしていた
「いったい何が起こっているのでしょう」
「ひとまず安全なところに行って 診てみよう」
剛の持っていた煙玉を使いビルの隙間へ逃げ込む
そこにきたときにはリッキーの光は治まっていた
「しかしいったいなんだったんだ」
「神谷くんよく見てください リッキーちゃん少し大きくなっていませんか?」
確かにさっきまでは優の手ので抱えられるほどだったのに
手を広げなければもてなくなっていた
もし地面に立ったら俺の腰ぐらいまではあるだろう
するとリッキーは何事もなかったかのように優の手から地面に降りて
尻尾を振っていた
さてとリッキーは大丈夫だったし後はあいつをどうするかだな
するとビルの崩れる音がして
「見つけたぞ!!!」
「何でここが分かったんだ」
「ここはゴブリンの里だ、周りのゴブリンたちが教えてくれたぞ!!!」
「くそ万事休すか」
するとリッキーの背中と前足が発火した
「リッキーちゃんいったいどうしたんですか?」
「こいつはもしかして」
「剛どうした?」
「フレイムウルフだ」
「フレイムウルフ?」
「あぁ ウルフ系の魔物だ
こいつは普通火山の洞窟でしか現れないと聞くが」
「あの もしかして進化したのではないでしょうか
私この前町で魔物を連れていた人の魔物が別の魔物になったとき
進化したなどと言っていました」
まぁそう考えるのが普通だろう
リッキーはその間にもロボットに襲い掛かった
「なに!!このロボットの装甲が溶けている!!」
リッキーの炎によってロボットは炎に包まれて
ついには原形をとどめていないただの鉄くずになった
「ひぃ助けてください私レベル調節でただの雑魚になっているんです
ゴブリンの棍棒はお渡ししますのでどうか命だけは」
「剛どうする?」
「まぁ棍棒はもらえるんだ命は助けてやるか」
「ありがとうございます」
「あと俺達がこの町を安全に出ることができるようにな」
「はい警備部隊には伝えておきます」
そして俺達は3つ目の課題ゴブリンの棍棒を手に入れたのだった
果たして順位はどうなったのか
『返り討ちにしてやった!!!』
というゴブリンの言葉からたくさんの死人が出たのだろうと思った
俺はイベントで命を落とした人たちのことを考えると胸が苦しくなった・・・
3つ目の課題をクリアした3人
そして進化をしたリッキー
はたしてイベントの行方は




