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戦国時代のお城の話① どうやってお城は生まれたの?

 突然ですが『城』と言えば、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。

 

 姫路城や大坂城、松本城に小田原城……

 

 どれも立派な『天守閣』がそびえ立つ姿を頭に描く方が多いのではないでしょうか。

 

 しかぁし!!

 

 この『天守閣』って実は戦国時代でもかなり末期になって生まれたものであった事を御存じでしょうか。

 そして天守閣に大名や姫たちが暮らしていた訳でもないのです!

 

 なんと……

 

 ではあのでっかい建物は一体なんの為に……??

 

 それはずばり!

 

 『権威の象徴』という側面が大きかったのです!

 

 つまり「俺すげえだろ!」って自慢する為のものだったんですよ!

 

 ええっ!? じゃあ大名たちはどこで暮らしていたの?

 そもそも戦国時代の城ってどうなっているの?

 

 今回はそんなお話をしたいと思います。

 

 ちなみに城の話は深い上にとんでもなく広いので、色々と割愛いたしたいと思います。

 本作は『歴史小説を楽しく読む為に知っておきたい事』という目的の元作っておりますので、表面的な事だけ触れたいと思います。

 

 

◇◇

 

 さて……

 

 まずは『お城ってどんな風に生まれたの?』というお話になります。

 

 実は戦国大名の一部は『守護』という身分の出身だった、というお話は一番最初にさせていただきました。

 その『守護』が生活の拠点としていた場所は『守護所』と呼ばれていたそうです。

 彼らはそこで穏やかに暮らしておりました。

 『守護』は『国司』の部下で主に治安を守る役目を担っていましたから、『守護所』は単に守護たちの館に過ぎなかったのです。

 しかし県知事的なポジションの『国司』の権威が廃れ、下剋上の世の中へと移り変わっていくと、武力をたのみとする守護が力をつけはじめます。

 

 すると自然と守護にすりよって来る人は増える訳です。

 

――これからは守護様の時代じゃぁ!

――守護様の近くで住んでいればわしらも仕事にありつけるぞぉ!


 こんな人々が増えていった訳ですね。

 彼らは『家臣』と呼ばれる、いわゆる大名の部下にあたるのですが、彼らは住まいを守護所の周りに建て始めたのです!

 

 人の集まる所に商売のチャンスあり!

 

――あそこへ行けば色々と物が売れるぞぉ!

――われらが信仰する神仏を広めるにはあそこが一番じゃ!


 と、商人たちや僧たちもどんどん集まってきます。

 

 そして時代が移り変わり、多くの守護が戦国大名へと変化していった頃には、彼らの住まいの周りにはすっかり街が出来あがってしまった、という訳です。

 

 元々は『府中』と呼ばれる政庁が各国には置かれていたのですが、こんな風に街まで出来あがっては、今更政庁を新たに設ける訳にはいきません。

 

 こうして大名の生活する館そのものやすぐ隣の建物が『政庁』となったのです。

 

 さらに時代は進み、今度は大名同士が争うようになると、もちろん相手の国の首都を攻撃するのが最も有効な攻撃となります。

 すると大名の館は敵の攻撃の標的となってしまいます。

 

――わしはただ穏やかに暮らしたかっただけなのにぃ! なんでこうなるのっ!?


 そんな大名たちの心の叫びとは裏腹に、彼らの館を厳重に守ろうという機運は高まります。

 

 お堀を作り、塀を立て、門を構える……

 

 こうして気付けば立派な『城』が完成したのでした。

 

 しかし元々は守護や大名が穏やかに暮らしていた場所。

 もし敵が攻め込んできたらいかに防備を固めたからといって、破壊されてしまう可能性が高いです。

 

 ……では、どうしたらよいか?

 

――攻めづらい場所に城を構えればよくない!?


 おう…… つまり生活に不便な場所とい(ry

 

 そんな大名の愚痴はかき消され……

 

――よっしゃ! じゃあ、みんなで引っ越しじゃぁ!!


 と一部の大名と家臣たちは引っ越しを始めたのです。

 生活がしづらい、もとい、敵に攻め込まれづらい所。

 

 つまり『山』の上へ――

 

 

 という事で次回は、『城が立てられた場所』についてになります!

 では皆さま、楽しい歴史小説ライフを!

 

 

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