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『合戦』とは!? 第一弾 ~テレビで見たあのシーンは嘘だらけ!?~

 戦国時代の『華』と言えば、やはり『合戦』ですよね~!

 

 

 みなさんはテレビでこんな合戦のシーンを目にしたことはありませんか?

 

 

 

▼▼▼▼

 サラブレットのお馬さんに乗ったイケメン武将。

 パッカパッカとゆっくりと軍勢の先頭までやってくる。

 

 

 そして敵勢に向けて大声で……

 

 

――我こそは真田なにがし!! いざ、尋常に勝負せよ!!



 と高らかと名乗りを上げる。

 

 

 すると一騎でやってきた敵方大将が

 

 

――我は本多なにがし!! 相手に不足なし!! 行くぞ!!



 と名乗り返す。

 

 

 互いに大軍を背にしながら、両者の睨み合いがしばらく続き……

 

 

 お馬さんでパッカパッカと駆けていって……

 

 

――ガッキーン!!



 と刀と刀をぶつけ合う!!

 

 

「お主、なかなかやるな! 」


「お主こそ!! 」



 と言葉を交わした後、互いにお馬さんで自陣に戻って、「進め~!!」の大号令!

 

 

 刀を手にした侍たちが突撃開始!!

 

 

 こうして大激戦が始まった――

 

▲▲▲▲



 ……なんてくだり。

 

 

 でも……

 

 

 今のくだり……

 

 

 実は『ほぼ全部嘘なんですっ』!!

 

 

 な、な、な、なにぃぃぃぃ!?

 

 

 と思われても仕方ないですね。

 

 だってテレビで見たもん!

 しっかりとこの目に焼き付けたもの!!

 

 

 では、一つずつ解説です。

 

 

◇◇馬はサラブレットではなかった!◇◇


 細い足に美しい毛並みのサラブレット。

 

 実は近代になってから速い競走馬を作る為に血統何代にもわたり改良された、いわば『改良品種』なんです。

 

 だからこの時代に日本でサラブレットがいたなんてことはありえないんです!

 

 詳しいお話をしてはいくらスペースがあっても足りませんので、割愛いたしますが、

 簡単に言えば「短い脚」に「毛はボーボー」って感じの馬ばかりでした。

 いわば『ポニー』に近いかもしれません。

 

 しかしポニーにまたがったイケメン武将たちが戦場を駆け巡るなんて……

 

 絵面的に「アウトォォォォ!! 」でしょうから、サラブレットが使われているということなんです。

 

 ちなみに戦国時代における馬の役割はあくまで「移動手段」。

 戦場までは馬で移動しても、戦場の中に入れば馬を下りて戦っていたようです。

 中には馬に乗ったまま戦っていた方もいたのでしょうかね?

 

 でももし馬を下りて戦っていたなら、上杉謙信公が武田信玄公の本陣に馬で斬り込んだあの有名なシーンはなかったということに……

 

 

 

◇◇名乗りをあげる◇◇


 そんなめんどくさい事をしていたのは鎌倉期までだったようですな。

 

 まあ大将自らが「自分はここにいるぞぉぉぉ! 俺を狙え~!! 」と宣言しちゃうようなものですから……

 



◇◇一騎打ち◇◇


 これも大将が命を落とす、ないしは捕縛される危険がはらんでいる訳で……

 まず普通に考えればあり得ないことですね。

 

 

 

◇◇刀で突撃◇◇


 この頃の主力武器は長い槍。

 あとは石、弓、そして戦国期後半は鉄砲。

 

 いわば遠隔攻撃が主体だったようです。

 

 人間の戦争の歴史を紐解いても、これは理にかなってますね。

 

 戦争における『攻撃』とは、時代を追うごとに相手との物理的な距離が離れていっております。

 

 今はなんと『大陸間弾道ミサイル』なんて耳にする時代ですからね。

 

 

 そのうち『惑星間弾道ミサイル』とか出来たりして……

 

 

 

 ……ということで、『合戦』についてのはじめの一歩をお伝えしました。

 

 イメージ変わっちゃいますよね。

 

 でも現実的に起こる戦争は、果てしなく血生臭くて、そして凄惨なものなのです。

 フィクションを見て盛り上がるのを否定はしませんが、

 一方で真実を知っておくことも、戦争と平和を考える上では重要なことなんだと思います。

 

 

 次回は『兵士』についてです!

 

 



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