プロローグ1
SFのつもりで書いた何かです。
気取った文章でイラつくかもしれません。
設定甘くて草生えるかもしれません。
まあ気にせず読んでください。
プロローグ
その空間に音はない。
透明の半円筒を横倒しにしたその空間には、
少年や少女達が座り込んでいる。年齢や容姿に差異はあれど、
全員が、伸びすぎた前髪を透かして虚ろな目で何処かを見つめている。
透明の空間の外にはまたひとつ透明の空間があり
その向こうにはまたひとつ透明の空間がある。
前後左右どちらを向いても透明の空間が並んでいる。
上を見れば、くすんだ白い天井が広がる。
「学者さんよ、これらをどうするんだい?」
昇降機の停止する低い音が響くと同時に濁声が響く。
「説明する義務はないはずだ」
靴音とともに、別の声が響く。
「そうですなぁ、説明されても、学者さんの言うことなんて俺には分かんねえだろうしなぁ」
「さっさと案内しろ」
明らかに不潔な男がガラスの空間の間を通って行く。
「これらは情報受容体関門不全及び過剰情報受信体質症状段階5のガキどもでさあ。
要するに使えないゴミだ。だからこうして電波暗室にぶち込んでんだ。
都市の廃棄食料を適当にかき混ぜたやつをゲル状にして食わせてるから、
ゴミを食らうゴミだぁな。はっははははは」
男の笑い声にわずかに眉を潜めながら、もう一人が少し離れて歩く。
「ははははははっ、はあ、んまあてわけだから、どいつを持ってってくれてもいいでさ。
何に使うか知らねえけど、せいぜい見た目のマシなやつを見繕うといいや、はっはははははは」
「見た目はどうでもいい、病気を持たず、身体機能に異常がないやつはどれだ?」
「 ははあん、さては見世物屋にでも売り飛ばすんで?」
「さっさと登録ファイルを確認してこい」
「へいへい」
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亀更新です。