VS 大前東・大前農業
そして試合の日はあっという間に訪れた。
野田高校対大前東・大前農業高校。
昨年の大敗が記憶に新しいチーム同士の対決は一部メディアからも注目された。
野田の先発は唯一の3年生大田。
9人しかいない中、ピッチャーは当面大田、北岡、田津の3人で廻すことに。ただ、北岡が抜けると外野はザルになるので非常時だけ。
打順は経験者の北岡が1番で飯本が2番でクリーンナップは山中・田津と他の1人が担当し、下位打線は未経験者で固めた。
北岡で出塁して飯本の堅実なバットコントロールで1点を取り、クリーンナップであわよくば追加点といった形だ。
一方、大前東・大前農業の先発は1年生の戸田のようだ。
昨年3年生が卒業し6人で秋の大会に出られなかったが無事4人の部員を確保し春予選へ。
この戸田、他県のシニアでエースを務めていたほどの逸材でMAX143kmのストレートを投げる。
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試合が始まった。
先攻は大前東・大前農業。
ざわざわ・・・
いきなり観客席が驚いた。
それもそのはず。野田の守備がいびつだったからだ。
一言で表すなら内野7人うちファースト3人。
まず、一二間にライトを持ってきて悪送球対策。
そしてセカンドは極端までに一塁に寄る。
センターがセカンド定位置の少し二塁ベース側
レフトが二塁ベースとショートの間。
ショートとサードは定位置。
いきなり強硬策に出てきた野田ナイン。
1回表
野田高校野球部の第一球はあっさりと打たれたがボテボテの内野ゴロでライトが処理。
その後2球であっさり2人を抑える。
1回裏
大前東・大前農業に彗星の如く現れた新星戸田の平均135キロのストレートにゴリ押しされ三者三振。
こちらも観客はざわめきに包まれた。
その後野田は打たせて、大前連合は押し込んで投手戦の形相を表してきた。
5回表
大前連合4番戸田がフォアボールを選ぶが後続が続かず。
6回裏
野田9番上野沢がランニングで培った脚力を生かし振り逃げ。その後北岡がフォアボールを選び、飯本がなんと今日最速142kmのストレートをレフトスタンドに。 3-0
その後戸田の集中が途切れ真鍋・山中のフォアボールのあと田津が左中間を破るタイムリースリーベースかと思われたが、守備がもたついている間にホームインしランニングホームラン。 6-0
その後4連続フォアボールで押し出しのあと北岡が2点タイムリーで9-0に。
ここで大前連合は戸田をいったんマウンドから下ろし同じく1年生の川田をマウンドに。
川田は戸田と比べると雲泥の差があるが、それでも弱小校、いや県大会ベスト64レベルのチームではエースになれる程の投手力がある。
しかし一度火が付いた野田打線は止まらない。飯本がセフティースクイズを敢行し成功。10-0
野田高校最初の試合は6回にビッグイニングを作りコールド勝ちを収めた。
翌日の地元のスポーツ新聞には小さく、野田、初めての単独 好スタート。と大前東1年2人のピッチャーについてがかかれていた。
うーん、文章を書くって難しい