第十話 暗黒騎士、牢屋にぶちこまれる!
報復の魔女ルージュを村に戻して猫をかぶっていた場合、村人の安全が保障出来ない
それなら村人の話し合いの時にルージュを魔力が弱体化する牢屋に閉じ込めたほうがいい
ルージュを勝手に町に戻したことで村人は二代目ラヴィリンスに対しても不満が爆発して二人とも牢屋にぶちこまれてしまう展開となった
今は牢屋生活五日目でルージュに対してひたすら話しかけるもルージュは寡黙で真面目で意外だ
とにかく、村人から頼りにされ親しかったとされるエンリケの変わってしまう前のルージュにこの俺が話して調子乗らないで謙虚の頃に戻れというしかないな・・・。
「ラヴィリンス様 面会に来ましたぞ」
「ありがとう」
「1日本は三冊までなので、こちらでよろしいですかね」
俺がルージュをカルティシアに戻る事を提案して実際にルージュがカルティシアに戻ったところ、
村人達はルージュを見た途端に逃げだした
英雄ラヴィリンスはこの村の領主で英雄なのににカルティシアの連中は俺を牢屋にぶちこんだという話だ
今は審議中で一時的な牢屋にぶちこまれているが腹が立っている・・・
「おっと 看守が見ておられます それでは失礼します」
はぁ・・・
「おい ルージュ お前が読みたがってた本きたぞ」
どうやら俺が姉のルージュを勝手に村に戻した事で妹のミティシの怒っているようだ
「私のせいで申し訳ございません」
「気にする必要ないさ」
「お前は本が好きなんだな 狭い牢屋に二人ぶちこまれるとはなぁ・・・」
この牢に入れられた瞬間、無力だ。
壁に触れれば、ひやりと冷たい。
だがそれは石の冷たさではない。
魔力を吸い取る“空間そのもの”の冷気。
暴れれば暴れるほど、吸われる。
抵抗すればするほど、空虚になる。
「間近で見るとルージュって美人だな 本を読むよりお前を見てた方が時間を潰せるよ」
「今のラヴァリンス様は気持ち悪い発言をするのですね」
もう牢屋にぶちこまれて五日ほど経過するがルージュと一緒にいると胸がドキドキする
「お前は既婚者なのか?」
魔女界隈について気になった
魔女は人と比べて寿命が遥かに長い
「していませんよ もしかして私に欲情しているのですか」
欲情はしてるかといわれたらしているけど素性が気になるのも無理はない
「そうだな 俺は今まで彼女が出来た事がないからか 失礼なことを聞いてしまったな」
「はい 喋る前に少し考えて相手に失礼かどうか確認する事は大事ですね 彼女いないとか関係なしに・・・」
真面目なルージュが困るような発言を意図的に発する事で地雷ポイントを確認する
「もしもさ――」
俺は牢の冷たい床に寝転がりながら、天井を見上げた。
「カルティシアの村人から許されて、ここから無事に出られたら……結婚しろ」
言った瞬間、自分の心臓がやけにうるさい。
ドクン。
ドクン。
……どんな反応するんだ?
「わかりました。結婚しましょう」
即答。
しかも本を読みながら。
ページをめくる手も止めない。
……流してるな、これ。
俺はむくっと起き上がり、ルージュの手から本を強引に取り上げた。
「おい」
ぱたん、と本を閉じる。
「俺はお前がここに戻るために、わざわざ牢屋まで付き合ったんだぞ?」
異世界牢屋。
魔力封印空間。
普通なら絶対入りたくない場所だ。
「本気で付き合え!」
ルージュはぱちりと瞬きをした。
怒るか?
煽り耐性はあるのか?
プロレスは通じるのか?
俺は今、ルージュがキレるラインを探っている。
「……飢えておられますね」
静かな声。
「わかりました。不安なら、魔女の契約を交わしてもいいですよ」
真面目か。
いや、真面目すぎるだろ。
ここはもっと動揺するとこだろ。
……よし。
説教おじさんモードでいくか。
「ルージュ」
俺は腕を組む。
「お前の意思はそんなもんなのかよ。まだ出会って間もない男に告白されて、結婚まで許すとか良くないぞ」
ルージュは少しだけ首を傾げる。
「いえいえ」
にこり。
「ラヴィリンス様の“中身の魂”とは出会って間もないですが、ラヴィリンス様とは昔からのお付き合いですからね」
……それだと俺が、英雄ラヴィリンスの名前を利用してるだけのクズみたいみたいじゃん。
「じゃあさ」
俺はにやりと笑う。
「俺の魂あるだろ? お前の魔法で、魂を別の生き物に移したとしても――プロポーズは受けるの?」
一瞬の間もなかった。
「はい。受け入れますよ」
即答。
「一緒にいて面白いですからね」
……面白い、か。
「ふーん」
俺は寝転がり直す。
「結婚したら俺が主導権握るけど、いいの?」
「それは話し合いが必要ですね」
「だよな」
沈黙。
暇だ。
異世界牢屋、五日目。
魔力なし。脱出不可。差し入れは1日にルージュが読む3冊の本。
俺は壁に背を預けたまま呟く。
「お前の味方も、助けに来ないんだな」
ルージュは一瞬だけ視線を落とした。
「……ラヴィリンス様の言う通り」
小さく、笑う。
「私も、利用されていた立場だったのですね」
その横顔は、少しだけ寂しそうだった。
この五日間。
俺はずっと話している。
魔女の国を作るのはいい。
理屈はわかる。
でも――
妹に迷惑をかけるのは違う。
守るために始めたはずなのに、
一番近い存在を傷つけるなら、本末転倒だろ。
ルージュは黙って聞いている。
本を読むふりをしながら。
時々、ページをめくる音が止まる。
「私の仲間の魔女の一人が近くにいますね 今この状況で村が襲撃をされたら妹が戦っても・・・」
かかったな
実は牢屋に収監される提案を考えたのは俺だった
エンリケとミティシを集めて試したい事があると言った
俺がルージュの魔力を弱体化させる牢屋をエンリケが牢屋を造っている時に魔力を付加させ、ルージュを牢屋に閉じ込める
その際に、ルージュが村に送っている密偵やルージュ側の仲間の魔女はどう出てくるのか
実際に試したところ、ルージュの救出に来た魔女のアシュレインという魔女が正々堂々と結界を潜り抜けてやってきたようだ
二代目ラヴィリンスはルージュよりもルージュの仲間たちの強い魔女をどうにかしなければならないと考えていた。
ルージュよりも強い魔女が何人いるのか、ラヴァリンスの力に匹敵するのか、それ以上なのか。
魔女達はルージュが牢屋に囚われていた場合、助けに来るのか、それとも来ないのか。
ある作戦を思いつく




