15 ジョン、やっておしまい!
この話は本編と全く同じです。
読み飛ばしても大丈夫です。
「だから、私の戸籍をユリア様にあげる事にするわ!」
「「「え!?」」」
目の前のユリア様と私を見比べるが、背格好が同じで、この国ではよくある金髪碧眼。
――いや、本当にいけるんじゃないかしら。
ビックリしている、エダン卿、エーリク様、ユリア様には悪いけれど。
うまく行けば全部丸く収まるのよね。
後は面倒な私の実家か……。
うん、この間は全然やり足りなかったし。
「ねぇ、ジョン?今、シーベルトの伯爵位に一番近いのは誰だったかしら?叔父?は子爵よね…従兄弟かしら」
「はいはい、その辺りに接触してみればいいんですね?とりあえず、ご実家の方々にはご退場して頂く証拠も揃えてありますし」
「そう!そうなのよ。この前のちょっとした『ざまぁ』じゃ物足りなかったけれど…。うーん、ユリア様の戸籍の件があるから伯爵家が取り潰されると困るし。とりあえずお父様だけやっとけばいいわ」
――首元をピッとはねる仕草をする私。
「では。お嬢のご希望通りに仕上げます」
それを見て、ジョンはニッと笑って片膝をついた。
――ユリア様をイリーナに。
「エーリク様!このアイデアで大丈夫ですわよね?これで不幸な女性は居なくなりますわ」
エーリク様に確認すると、首を何度も縦に動かしている。
「では、予定通りに契約書を交わしましょう!このシーンが見せ場ですもの!まずは、慰謝料が定番ですわ。次は家や土地などの財産と――」
お互いに意見を言い合い、納得した契約書が完成した。
でも思った以上に疲れたわ〜。
「ジェーンは、私を抱っこして甘やかして。本当ひどい目に遭ったわ〜」
ジェーンのお胸にダイブする。
「あ、ユリア様。お腹ってもう触ったら赤ちゃんがわかるのかな?まだ無理なのかなぁ」
勿論ジェーンも可愛いけれど、可憐なユリア様も気に入ってしまったのだ。見捨てられない。
そして是非仲良くなりたい。
クズ野郎?そのクズ野郎のお友達の騎士様?知らん、もう知らん。疲れた。
(あ〜〜柔らかいし、いい匂い)
「え!ズルい!俺もお嬢を癒したい〜〜!お嬢にフニフニしたいしされたい〜〜!」
公衆の面前で馬鹿言うな。
お前は早う行け。
後でご褒美をあげるから。
これから実際に動いてくれるのはジョンだ。
(ふふふ。本当にご褒美を用意しなくちゃ駄目よね)
◇ご指摘を受けたので、追記します。
ユリアに貴族としてのイリーナの戸籍はあげましたが、交換はしておりません。平民になっても、没落貴族だったユリアはやはり経歴も戸籍も残ってしまっていたんです。そしてイリーナはただの平民になりました。この世界観では平民の戸籍は曖昧にしております。元男爵令嬢のユリアはもう存在していない事になります。




