2011年6月11日⑦ 任務開始
2011年6月11日 午後14時7分
「というわけで、あのタイガって高校生の銃でターゲットの標的センサーをレーザーポインタでロックオンすればいいわけだ」俺は一時間前に聞いた説明を優香に伝えた。
優香が一時間遅れで仕事が終わったからだ。
「ようするに、あの高校生の子が隠れている間に代わりに私たちが他のプレイヤーを倒しちゃえばいいわけだね。よぉ~しわくわくしてきたぁ~」優香はなんだか楽しそうだ
確かに、俺も楽しくなってきた。最初はお金を簡単に貰えたりしてなんだか胡散臭いはなしだなと警戒もしたが、先ほど説明を受けた限りでは、俺たちには全くリスクがない。
こんなうまい話のらないわけにはいかない。前金で200万円貰っている、さらに成功報酬800万円絶対に手に入れてやる。
「しかし、まんまとあの高校生に買収されちゃったな」
「まあまあ、世の中の繋がりはほとんどが損得勘定で繋がっているのだから、いいんじゃないの」
「ほとんどが、ってのはどういうこと」
「まあ、友情とか愛情とか?でも友情も愛情も突き詰めれば損得勘定だと私は思うんだけどね」
「俺も優香にいいように操られているしね」
「まあまあ、深いことは考えない考えない」
「だね、今は受けた仕事をやりきることを考えようぜ」
「じゃあ私は、ターゲットを見つける役ね」
「銃を持っている雄大は目立つから、隠れれる所からターゲットを探して!私は歩きながら探すから。見つけたら連絡するね」
「了解!しかしいつも、働いている俺たちなら裏の通路も知っているしな!ホント、頭の切れる高校生だ・・」
「そうだね」
「じゃあ、行くか?」心の準備はいいのか?と優香に聞いた
「おう、行くぞ雄大!それでは任務開始!」優香がそう言って園内に飛び出した