表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エリス・ミドル  作者: 飴色茶箱
83/91

2011年6月10日④ 昔見た番組

2011年6月10日 午後10時50分


「へぇ~中学生や高校生もまだ勝ち残っているんだ・・意外・・あっ昭芳!一人はTAIGAだよ」

神田志穂が羽賀根昭芳に向って三次試験の結果を見ながら言った。


「ああ、ホントだ・・本名は長門大我か・・まあ、あの頭の切れ具合なら順当に勝ち残っていても不思議じゃないな」

2次試験の時、作戦でゲーム機を交換した高校生だ・・



「あの女の子は中学生か・・結構可愛いじゃない」

3人ではしゃいでいる彼らを見て昭芳が答えた。

どうやら仲間って感じではなさそうだ・・この試験で知り合ったような関係ってとこか・・


「昭芳はあんなコがタイプなの?」ニヤニヤしながら志穂が聞いてきた


「いやいや、タイプというか・・アイドル級の女の子を生で見るの初めてだからさ」

ツヤツヤの黒髪のショートカット、整った顔立ち、大きな瞳・・・これから大人になったらもっと綺麗になりそうな子だなと昭芳は想像した。



「さて、皆様!3次試験が終わったばかりで大変恐縮ですが・・これより第4次試験の会場にご案内致します」

ベテランアナウンサーの武田美枝子が3次試験の合格者に伝えた。


「えっ、早いなあ・・」少し驚いた神田志穂が呟いた。

「だな・・・」昭芳も同調した。



「4次試験会場にはバスで移動しますが皆様には、このヘッドホンとアイマスクを着用して頂きます。移動時間は13時間を予定しておりますので、今のうちに、お手洗いのご利用をお願いいたします」


「13時間ってちょっと長いよね」志穂がちょっと不安げな表情を見せた

「確かに・・しかし、バスで13時間っていったら、おそらく・・」昭芳は少し考えた

「おそらく?」志穂は昭芳の目を見た。

「まあ、わかんないけど・・距離的には北海道か九州・・でもバスで北海道に行くにはフェリーを使わないといけないから・・」昭芳が言うと・・

「じゃあ、九州ってことね。私たちの地元が近いから、有利になるといいね」

昭芳と志穂は一次試験で福岡の会場で知り合った仲だ・・


「それにしても、ヘッドホンとアイマスクね・・昔、似たような番組があったな・・」昭芳が昔見た番組を思い出しながら言った。

「あっ、それ知ってる電波少年っていう番組でしょ、アイマスクとヘッドホンをしてどこかに連れて行かれるっていう」

「そうそう、あの番組。まさか自分がどこに連れて行かれるか分からないなんて状況になるとはな・・あの時の出演者の気持ちが今、少しわかってきたよ。まあ、こんなこと考えるよりも先にトイレ済ましてた方がいいですよ、志穂さん」


「そうだね、まずはトイレの心配ね」笑いながら志穂は言った


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ