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エリス・ミドル  作者: 飴色茶箱
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2011年4月30日⑦ 入社二年目のプライド

2011年4月30日 午後14時30分 一次試験 東京会場


この会場のリポーターを任された入社二年目新人アナ? 新藤亜由美は、どうしたものかと四苦八苦していた。


もう~、会場では静かにしてなくちゃいけないし、休憩中の人にインタビューしても煙たがられるし、どうしたらいいの?


一次試験は五会場で行われており、今年入社した、新人アナ三人と、入社二年目のアナ二人でリポートされていた。


新人アナに負けるわけにはいかない・・・といっても他の会場の状況が分からないので、どうしようもない焦りがあった


仕方ないので、会場の出入り口で動きがあるか観察していると・・・




「あっ、斉藤さん!!」知った顔が近づいてくるので、誰かと思ったら、二ヶ月前まで自分の番組の担当ディレクター、斉藤密流だった。髪をオールバックにしてワックスで流れを出してダンディさを醸し出している。



「おう、亜由美ちゃん。頑張ってる?」


「ハイ、お久しぶりです。斉藤さん、もう、いきなり会社辞めちゃったと思ったら、この番組に出るためだったんですね?」久しぶりの再会に嬉しそうに亜由美は言った。


「まあね、こんなチャンス滅多にないからねえ」


「さすが斉藤さんですね、普通の人とちょっと違うと思ってたけど・・すっごく格好いいです。私、応援してます!頑張ってくださいね」

力を込めて亜由美は言った


「おいおい、テレビ局の人間に応援されると、後々、優勝したときに面倒だから、心の中だけで、応援してくれよ」冗談っぽく言ったが斎藤の目は真剣だった。


「それもそうですね、心の中で応援してます」亜由美は少し照れ笑いしながら答えた


会場内がざわついている

「ん・・・いいのか?会場の方で何か動きがあったみたいだぜ、リポーターさん!」

 斉藤は会場の中を見ながら言った。


どうやら、全問回答し終わったから、退席していいのか、質問しているみたいだ


「あいつ、数々のクイズ番組で優勝経験がある三輪裕太じゃねえか」


「えっ、ほんとですか?斉藤さん、教えてくれて、ありがとうございます。私、インタビューしてきます」


「ああ、しっかりやれよ!」


ペコリと頭を下げて、新藤亜由美は三輪裕太の方に走り出した。


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