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エリス・ミドル  作者: 飴色茶箱
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2011年4月30日⑥ 一服中

2011年4月30日 午後14時 一次試験 東京会場



斉藤密流は会場を出てタバコをふかしていた。


「ふぅ~。あ~ この一服がたまらねえな」「今600問か・・残り400問でまだ8時間半ある」思ったより余裕だな。


主要五教科とパズルを終わらしたから、後はこのインターネットにつないだ携帯端末で調べつつやればなんとかなるだろ・・


この1000問で差がつくとすればパズル。これは柔軟な思考力と想像力が試される。これはできない奴は絶対にできない。


まあ、この手の問題はテレビ局を辞めた後、さんざんやったからな・・あとは、ざっと残りの問題を終わらして、主要五教科の見直しだな



三本目のタバコを吸い終わる頃、横のベンチに高校生ぐらいの若者が座った。


「ありがとう、五教科は無事、終わったよ。ああ、分かった、パズルは少し時間が掛かりそうか・・残りは、後1時間もあればよさそうですか?   ああ、じゃあよろしく頼みます。」


高校生ぐらいの若者は電話を切った。




「よう、ニートの若者!!調子はどうだい?」斉藤は若い青年に話しかけた。


「そうですね~優秀な協力者がいるので順調ですよ。」余裕な表情で青年は答えた。


「いいね~俺なんかほとんど自力だぜ!!さすがの東大卒の俺も主要五教科以外は時間がかかりそうだね。まあ、だいたい目処はついたがな。ところでさ、一つ聞きたいんだが、あんた、高校行ってないのか?」若者に斎藤は率直な疑問をぶつけた。



「ええ、最近まで重い病気にかかってまして・・二年間ぐらい、ずっと入院してたんです」


「おかげでまだ体が慣れなくて・・」


「へぇ~、なるほどね~、でも一次試験は軽く突破するとして、二次試験は体力試験だぜ?大丈夫か?兄ちゃん?」


「大丈夫ですよ、急激に体力が回復してますから・・」


マナーモードの携帯電話が光った。

「あっ、きたきた♪、スポーツ、芸能の200問の答えが♪」


「じゃあ、また・・二次試験でお会いしましょう」

ニートの高校生はニヤッと笑って会場に向かって去っていった。


あの、ニートのガキ・・要注意だな・・

さて、俺もそろそろ行くか・・斉藤密流は灰皿にタバコを押しつけて会場に向かった。


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