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エリス・ミドル  作者: 飴色茶箱
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2011年4月30日② チャットルーム

2011年4月30日 午前8時10分



120から130ってところか・・・

今、集まっている人数を数えながら、周りを見渡した。


テレビ局のカメラがすでに回っている。

編集されると面白く映るのだろうな・・


全部席が埋まるとしたら、300人だな。これが五会場だから、単純計算でおおよそ1500人がこの「最強のニート決定戦」に参加していることとなる。


斜め後ろの席の栗色の髪の女と目が合った、彼女はにっこりと会釈してきた。


彼女は黒のスーツを着ていた。無職とは、思えないしっかりとした格好だ。


30歳くらいかな・・大人な雰囲気と可愛い雰囲気が同居している。


彼女は席を立ってこちらに近づいてきた。あわてて、昭芳はイヤフォンを外した。


「ねえ、あなたもパソコン持ってきたの」昭芳の超薄型ノートパソコンを見て彼女は言った。

「そう持ち込み自由っていっても、何持ってきたらいいか分からなくてね。結局はありきたりだけど無いよりはましかなっておもったんだ」正直に昭芳は答えた。


「持ち込み自由だからって、おやつまで持ってきたの?」コーラとじゃがりこを見て彼女は言う。


「コーラは脳を活性化させてくれるからね。」


「ふ~ん。そうなんだ・・あ、そうだ!!アドレス教えてよ。パソコンの」


「えっ?こんなところで、美人にナンパされるなんて、暇つぶしにきたかいがあったな・・」いきなりの事だったのでちょっと驚いた表情で昭芳はにやついた。


「違うよっ!!分からない問題があったら教えてもらおうと思っただけだよ」

あわてて彼女は否定する。


「あっ、そういうことね。でも、お姉さんに教えられるほど、俺は頭がよくないし、逆に問題が分かったとしても、教えてるその時間がもったいないな」


「ギブアンド・テイクよ。私が得意な問題はどんどん貴方に教えてあげるから」

「私は、音楽と英語が得意!貴方は?」彼女は勝手に話を進める。


「時事問題とか、まあ、政治経済は強いよ。ニュースとかよく見るし」


「そんなの、試験にでるのかな~・・」彼女は笑いながら言った。


「まあ、試験時間からして、相当幅広く、出題されると思うから、手を組んでおくことは悪くない提案だな、お姉さん名前は?」


「シホ!こころざすに稲穂の穂で志穂。」指で感じを書きながら丁寧に志穂は説明した。


「俺はアキヨシ、漢字は別に覚えてもらわなくていいよ」


お互いのメルアドを確認して、試しにメールを送った。


ヨロシク(^_^)!!

と送信するとすぐに、


こちらこそ(^_^)v


と帰ってきた、早い!!これなら、ストレスなく共同戦線を張れそうだ。

だが、受信時間の数秒のロスを考えると・・・・


もう一回メールを送った。

――――――――――――――――――――――――

受信時間のロスが痛い(>_<)

チャットルームでやりとりしよう!アドレスは・・・

――――――――――――――――――――――――

すぐに彼女から返信。


――――――――――――

了解!!今から入ります。

――――――――――――


アキヨシ<シホさんいる?

シホ  <いますよ~ よろしくね。


チャイムが鳴った。8時半だ、体育館のステージに若手男性アナウンサーの石橋海人が立った。


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