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第一話

『大気中にH2Oを検知……やはり水ね、これ。酸素濃度も十分。うん、住みやすくてよさそう。やっとみつけたわ!……綺麗な星ね』


 白衣を身にまとう汎銀河帝国(PGT)調査員カトは、青く輝く惑星の周回軌道上に待機させた宇宙船内でぽつりと呟いた。返答はない。なぜならこの調査船に乗るのは彼女ただ一人だからである。


『よーし今月のノルマも達成できそうね。後は母星へ帰って報告だけど……やっぱり綺麗な星ねえ。ちょっとだけ覗いていこうかしら。ちょっとだけなら大丈夫でしょ!』


 後ろでまとめる茶色がかった長髪を揺らしながらコックピットの中であわただしく赤やら青やらのボタンをいくつも押すと宇宙船は周回軌道を飛び出して青く美しい惑星へと近づいた。眼下に見える大海は日の光を反射して美しく照り輝く。


『綺麗ねえ……大地に降りてみようかしら。ホントはダメだけど……ちょっとだけならいいかな?』


 黄やら緑やらのボタンを操作すると、宇宙船はスピードを上げ、どんどん地表に近づいていく。森の木々と山々の尾根を映すカトの目に次に入ったのは――教会の聖堂であった。


『え!?なにあれ!……どういうこと!?』


 突然あわただしくなるコックピット。操作パネルに手をついてカトは立ち上がる。


『明らかに、人工物じゃない!……も、もしかして……知的生物がいるの!?宇宙人!?……え、待って、こういう時は手相を見ると落ち着くんだっけ!?』


 操作パネルから手をどけ自分の手を凝視するカト。それまで手を置いていたパネルの白や灰色のボタンはカチリと音を立てると、突如コックピット内はアラーム音に包まれて操作パネルのいくつもの箇所が赤く点滅する。


『え!ナニ!?どうしたの!??』


 宇宙船は突如動力を失い――地表へ向けて緩やかに滑空する。


『もしかしてこの船……落ちてる?』


 はい、落ちてます。


『嘘でしょーーーーー!!』

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