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相手の先制攻撃【春はる編】

お久しぶりです。………なんか毎回そう言いそうですね。


今回はどんな展開にするか、かなり悩んだ結果なものになります。

 居酒屋から帰ってきた俺は焦った。家の部屋は真っ暗でドアだけが開けっ放しの状態だった。急いで家の中に入り、部屋を手当たり次第に探すも、マイの姿はなかった。俺は携帯を取り出し、"ミナ"に電話した。…だが、時間は深夜、何度もかけてもミナは出なかった。


 俺は警察に捜索願を出そうかと、電話をかけようと思ったが…やめた。それは俺とあいつとの関係がバレる可能性があるからだ。いつも冷静な俺が人を頼ろうする自分に少しイラついた。時間も時間、俺は椅子に座り、頭を抱えながらマイがどこにいるか悩んだ。悩んだが…思いつかなかない。マイはほとんど家に閉じ込めているから予測ができねぇーでいた。


「チッ!帰ってからも問題、問題って、何なんだよ…全くよ…」


 そして、このままじゃダメだと、探しに行こうと立った瞬間、携帯電話が鳴り出した。相手は"ミナ"からだった。


「はぁ〜い、おかえりなさい〜。どしたの〜?」

「お!ミナか!そっちにマイが行ってないか!?」

「え?来てるわよ?」


 それを聞いた瞬間、安堵した。アネゴは座り込んだ。


「そうか…やっぱりそっちにいたんだな…ったくよ…」


「そうよ!今日帰ってくるからって連絡したのあんたじゃない!家に行ったらマイちゃん一人でアネゴの帰りを待っているって言うし、一人だと心配だったからこっちで預かったのよ?」


「はぁ…。全く…鍵か書き置きぐらいしとけよ!!!さらわれたんじゃないかと思ったんだからな!!!」


「それはマイちゃんに鍵を持たせてなかったあんたの責務じゃない!書き置きをしなかったのは悪かったわ。それはそれとして!あんた何してたの!!マイちゃん一人で置いてけぼりにして!しかもこんな時間に!!保護者の自覚あんの!?後、マキさんは!?」


「チッ!………もういい。切るぞ。明日迎えに行くからな」


「はぁ!?こっちの話はおわって……」


 アネゴは電話を切った。少し、部屋の天井をボーッと見ながら島旅行でのマイとの会話を思い出していた。


「な!家族にならねぇーか?」

「………家族?」

「そうだ!」

「…うん」


 結局、あの返事も聞けてなかったな…。あいつの…マイのせいにはしたくねぇーけど、どうしてこう問題が続くんだよ…。俺にどうしろってんだよ。全く…。俺はその日は一人で寝たのだった。


 翌朝、家のベルを鳴らす音で目が覚めた。二日酔いで頭がいたい…やはり飲み過ぎていたらしい。マイたちが来たのだろうと布団から起き上がり、玄関の扉を開けた。だが、そこに立っていたのは身長180センチぐらいあろう茶色いスーツを着た30歳から40歳ぐらいのおっさんが立っていた。朝の日差しを遮るぐらいの大きな男は言った。


「この家に、私の"娘"がいると聞いたのだがな…」


 そう言うと、いきなりアネゴを押し退け、部屋にずかずかと土足で入って部屋の中を探し始めた。アネゴは悟った。こいつはやばい奴だと…。夢中になって、探している大男に気づかれない様に、アネゴは静かに玄関にあった木のバット持ち、男の背後に周り、大きく振りかぶって、俺に背中を向けている男に思いっきりバットで殴りかかった。だが、その男は背中を向けていたのにも関わらず、片手で全力スイングのバットを受け止められてしまった。


「……おいおい。随分な朝の挨拶じゃないか。それとも運動でもしたいのか?」

「なっ!……チッ!出て行け!ここにはあんたの娘なんかいないっ!!!人様違いだ!!!」

「ほう。何かを知っているような喋り方じゃないか?お前は…………………何かを知っているんだな?」

「…残念だったな!なんもしらねぇーし、お前に教えることなんて何一つもねぇーよ!!!」


 そう言うとアネゴはまたバットで男に殴りかかった。


「元気なお嬢さんだな。だが、浅い…浅瀬にもならない程浅いぞ?」


 そう言うと男は思い切り振りかぶって、殴りかかったアネゴの木のバットを真正面から拳で真っ二つに殴り割った。


「な…っっ!?」

「木のバットごときじゃ人を傷つける事も対等に戦い、渡り合うこともできないぞ」


 折られたバットに驚いて、油断したアネゴは男に体を掴まれ、持ち上げられて、そのまま部屋の窓に向かってすごい勢いよく投げ飛ばされた。その勢いで窓ガラスをアネゴの体は突き破り、2階から道路に落ち、叩きつけられたのだった。


「いって!!!く…くそ………っっ!!!」


「ほう。2階から落ちたのにまだ元気とはな。運がいい奴だな。うまく受け身をとったようだが、しばらくは動けまい。私は今日の所はここで引き上げるとしよう。ちょっと騒ぎすぎたようだからな。次は会う時には、娘を渡してくれると手荒なことをしなくて済むだろう。それでは…」


 そう言うとその大男は姿を消したのだった。アネゴは近くの家の通報により、急いで病院に運び込まれたのだった。病院に運び込まれたアネゴは右腕の骨を折る重症だった。その後は、アネゴは警察から事情聴取をうけた。警察は男を調査することになったのだった。その後、1日検査入院し、終え、折れた腕をを首からぶら下げながらミナの家に訪れたのだった。


「も〜!なんで私の家に来るかなー?あんた他に友達いるならそっち行きなさいよ!」

「あん?マイを迎えに来たついでにいいだろ?減るもんじゃねーし!」

「減るわよ!本当!マイちゃんと二人暮らしができると思ったのにー!」

「別にいいじゃねぇーか。コスプレでもなんでもすりゃーいいだろ」


「そう言う問題じゃなくって…はぁ…。それで、なにがあったの?そんなボロボロになって…。あんた帰ってきてからなんか慌ただしくなーい?」


「…アネゴ。大丈夫?」

「ありがとな、マイ。大丈夫とは言えねぇーが大丈夫と言わせてくれ」

「あまり無理しないでね……」

「無理なんてしてねぇーよ。ちょっと問題が起こっただけだからな」


「ミナ………話せば長くなるが…。いいな?」

「いいわ!説明なしよりかはマシよ!」


 アネゴは島旅行での事、マイの父親らしき人の事をミナに話した。


「そっか…」


「そう、今俺たちが向き合わないといけない奴は、あのマイの父親らしき男だ。まさか、木のバットを拳で真っ二つに割ってくる様なやつなんて予想外だったぞ」


「何嬉しそうに話してんのよ。あなた…ボコボコにされただけじゃない。それに…帰ってきたばかりのタイミングで仕掛けてきたってことは、相手の方はこっちの動きを把握していたって事なのかしら?」


「そうだろうな。一応、情報を漏れのない様に過ごしてきたが、どこでマイの情報が漏れたのかもさっぱりわかんねー。それどころか、俺たちはあの大男の情報も何も知らない状況だ。わかるとしたら父親を名乗ってたって事ぐらい…………」


「いつになく、シリアスな会話ねー。はぁ…あんたは腕は折られるし、もう暴力でマイちゃんを守ってあげる事もできない状況なっちゃったし、ここからあなたの力ではなく、完全に警察頼りになりそうね」


「そうでもないさ。あの身長なら目立つだろうから、すぐ見つかるかもしれねぇー。さっき仲間に電話して、この街の目撃情報を募ってるところだ。金はあるしな」


「見つけても対処方法がないとどうしようもないじゃない…。話変わるけどマイちゃんのお父さんって、何者なのかしらね〜。捨てたと思えばわが娘とか言って、迎えに来たりして、不気味を通り越して気持ち悪いぐらいだわ」


「わかんね。今は情報を待つしかねぇーしな。とりあえず、しばらくお前のところで厄介になるぜ!俺の家はあの野郎にに特定されてるしな」


「ちょっと待ってよ!私に飛び火するじゃない!やめてよね!私とマイちゃんは無関係ですから!」


「おいおい。マイを囲っているだけで充分過ぎる容疑者だろが…。でも、今回はミナの判断で助かったぜ。サンキューな!家にマイがいたら何もわからないまま、連れて行かれていただろう。この物語も終わっていただろうしな」


「ふん!そう………で?これからどうする気?このままだとマイちゃん、連れて行かれるじゃない!ダメよ?まだまだ着てほしい服とか沢山あるんだから!」


「あのな…お前って本当ブレないよな…。そうだな…まぁ久々に攻撃を受けたんだ。ここからは俺とあの大男との戦争になりそうだ。まぁ!とりあえず、情報戦と行こうじゃないかー」


 あの男が本当にマイを捨てた張本人なのかはさておき、マイを狙っているのは間違いない。新年早々、マイの親を見つけられる最大のチャンス。やっと掴んだこの糸を絶対に逃さない。そう意気込む俺だったが事態は最悪の一歩を進んでいたのだった。

読んでいただきありがとうございます。


正直、果たしてこの展開で良かったのか、今でも悩んでいる所存です。


変える可能性も、もしかしたらあるかもしれません。そのときは申し訳ないです!

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