いい旅行だった【旅行編】
アネゴ達は日が暮れるまで、コンドイ浜で過ごした。夕日を眺めながら、後ろの方でナナとマイが砂で遊んでる間に、アネゴはマイの今後について、さざ波が鳴る海を見ながらマキに聞いた。
「マキ。マイをどうしたい?」
「え!?いきなりどうしたっすかアネゴ!?…そりゃ…もちろん!いつも通りに…いつも通りに……って…言うわけにはいかないっすよ…ね」
「まぁ…ダメだろうな…。書類上でも、今後マイと過ごすとなると、仲間で過ごすのはちょっと無理があるだろうしな。今年に入って、もう5歳と見て断定していいだろうし」
「そうっすよね…。あっし的には一緒に…今後も3人で暮らしていけたら嬉しいっす。マイはいい子っすから…。まだ笑ってくれたりしてないっすけど、なんとか笑わせたいって気持ちがあっしにはあって、それがいつの間にか夢にみたいになっているっす…」
波のさざ波が静かに聞こえてくる中、二人の会話が現実的な話になっていった。マキの考えとアネゴの考えが一致し、今後の行動について話し合った。
「そうか、なら覚悟はいいんだな?いばらの道になるだろう先の未来に…。俺はできてるぜ」
「はい!あっしもっす!いばらの道なんて踏み抜いていきやすよ!でも…………しかし、あっしらって男っ気ないっすよね」
「なんだ〜いきなり?お前、男に飢えてんのか?」
「いや!そんなことはないっすよ!だって、あっしは処女ですし…」
「はん!男なんてメンドクセェーだけぞ?関わらないのが吉だぞ?」
「え?アネゴなんか経験あるんすか?」
「ねぇーよ。俺は威圧がハンパないからな、誰も近寄ってこねぇーしな。結婚とか。最初は憧れたがよ、いざネットで調べてみたら、いい話なんてきかねぇーしな。結婚したら墓場って、よく言ったもんだ」
「あっしは結婚と言うよりも、子供が好きなので、子供さえいればと思いやす!赤ちゃんは苦手っすけど!」
「は〜ん、子供は好きで赤ちゃんは嫌いって、なんか矛盾してないか〜?同じ子供だろ?」
「赤ちゃんは別に嫌いって訳じゃないっす!ただ、会話が…ですかね」
「あはは!なるほど、なんとなくわかる気がするぞ!あと、大変って聞くしな〜」
「そうっすね〜。あはは。それにしても、マイって、本当いい子っすよね」
「ああ、最初に比べれば大分良くなったんじゃないか?今でも何考えてんのかわかんねぇーけどさ」
「あはは。本当…あの時の最初の出会いは、ある意味、運命的でしたっすよね。そして最初に言った言葉と言えば………」
「そうだな。あれは印象的だったしな〜。まぁあの時の俺は切れてたけどな」
「あはは。あの時アネゴを押さえるのがなかなか大変だったすよ!本当!」
「ふん!まぁそうだな〜。あいつと会ってから色々変わった」
「そうっすよね!あっしは楽しかったす!自分に子供ができたみたいで。子供ができればあんな感じに賑やかで愛を感じられる幸せな家庭になるんだろうなーって、理想を思い描いてしまいますね。だからあっしは決めやした。マイと家族になるんだ!って」
「ふん。俺は家族って響きはあまり好きじゃないんだがな〜」
「そうなんっすか?じゃぁアネゴの描く、理想の家族に…家族を作りやしょうよ!これで嫌じゃなくなりやすでしょ!」
「はん!簡単に言ってくれるじゃねぇーか。全く…あ〜あ!帰ったら忙しくなるな〜!本当、嫌になるぜ!」
「ア・ネ・ゴ!全然、嫌そうな顔していないっすよ!」
「うるせぇ〜よ!」赤面しながらそう言うと、アネゴはマキに向かって、砂浜で4の字固めをかけた。
「あいたたたたたたた!!!痛い痛い痛いっすアネゴ!!何するっすか!!!」
「うるせぇ!反省しろ!」
「すっ、すいませんっす!本当、マジですいませえええええん!!」
マキの悲痛な叫び声に、砂遊びをしていたナナとマイがこっちに帰ってきた。マイとナナが目撃したのは、4の字固めをするアネゴと被害者のマキがもつれあっているところだった。マイはアネゴたちに聞いた。
「…?なんの遊びをしているの?」
すかさずナナがため息しながら答えた。
「…マイちゃん、あれはイジメって、言うんやで〜!どう!おもろいやろ?」
「ふーん…」
「痛いっす!アネゴおおおお!マイもナナさんも見てるんですからやめてくれっすーーー!!、」
「はん、俺を赤面にしたことを後悔しやがれ!どうだどうだ!まいったかー!」
「まいりましたって!アネゴおおおおーーーーーー!!!」
俺たちはそれなりに楽しく、騒がしく、本来の目的も済んだ旅行になった。この日の竹富島の観光は終わた。あっという間の出来事だった。その後、俺たちは船で石垣島にもどり、車でホテルまで帰る…………予定……………だった。




