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だから私はスポーツが嫌い  作者: とみた伊那
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番外編3・給食はさっさと

スポーツではないけれど、給食の話のついで。

スポーツができない私は、普段の生活もドン臭くのろのろしていた。その一つとして、食べるのが遅かった。


小学校の同級生のうち、元気な人はできるだけ早く給食を食べて、食べ終わったら走って校庭に遊びに行っていた。

もともと食べるのが遅く、しかも食の細い私はこの給食の時間が苦痛だった。当時の小学校では「給食を残してはいけない」という規則があった。食パン一枚までは普通に食べられるが、二枚目を完食するのが大変。誰ともおしゃべりすらしないで、必死にもぐもぐ食べる。それでも昼休み中に食べ終わらなくて、罰掃除をしたことが何度もあった。

普段は私は先生に怒られるようなことは絶対にやらない優等生だが、食べるのが遅い罰掃除はよくやった。つまり小学校の時は、食べるのが遅いことは悪いことだった。


大人になって病院に就職した時も、やはり食べるのが遅くて有名になった。社員食堂では、なかなか食べ終わらないと先輩が「ゆっくり食べていていいよ」と言って、先に席を立つ。しかしその職場は昼休みは食事の後、新人がコーヒーを煎れ、そのカップを洗う仕事をすることになっていた。しかも病院は昼が一番忙しいので、一時間の休憩を45分にして、残りの15分を後で休憩するということがよくあった。短い休憩時間の間に先輩に食後のコーヒーを煎れ、その後片づけをしなければならない。やはり大急ぎで昼食を食べていた。


 最近は歳のせいか自分の健康が気になるようになって、健康番組をよく見ている。

「食後の血糖値をあげないために、ドカ食いによる肥満予防のために、食事は腹八分目。会話を楽しみながら、よく噛んでゆっくり食べましょう」

当時の泣きながら給食を全部食べ、食べるのが遅いと罰掃除というのは何だったのだろう。



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