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だから私はスポーツが嫌い  作者: とみた伊那
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24.夢の大学生活

大学生になった。

私が通ったのは単科大学。必修の授業がほとんどで、選択科目は数えるほどしかなかった。

その数少ない選択科目の中に体育というものがあった。つまり、体育は選択しなくても良いという意味だ。

先輩の話では、体育が一番単位を取りやすいらしい。そのため、同級生では体育を選択した人が多かった。私は迷わずに単位をもらうのが大変という、勉強の科目を選択した。

そして目の前がパッと明るくなった。

体育をしなくても良い学校というのが世の中にあったのだ。勉強だけすれば良いなんて、大学というものははなんて楽しいところなのだろう。


高校で散々落ちこぼれを経験した私は、大学では勉強についていかれるようにすることが一番重要だった。私が入学した大学もまた、国家試験に合格させるための予備校のような教育方針だった。ここで私と大学側との目的は一致していた。


そのためクラブ活動も、一番活動していない囲碁同好会に入った。主な活動は夏休みに二泊三日の合宿に行き、そこで一度だけ囲碁を打った後、ずっとトランプをするというものだった。それ以外は、畳の部室でお弁当を食べるだけの活動だった。


日本の社会は、なぜか入学までは必死に勉強するけれど、大学に入ってしまえば今度は運動部に入って運動ばかりやっていた人の方が、立派な人間だと言われているように思う。その考えだと、私は大学生活の中では自分磨きのようなことをやらずに、若い時の貴重な時間を、ダラダラと無駄に過ごしてしまった。困難に立ち向かう精神力は身に付かなかった。その代わりに、無事に薬剤師の国家試験に合格することはできた。


大学時代は運動で得られる精神力は大切かもしれない。しかし私のだらけた精神は、運動部に入ったくらいで根性が身に付くとは思えない。卒業してから何度も、もっと勉強しておけばよかったと後悔した。


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