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また異世界へ  作者: ローズ
3/7

2話

嵐たちは長い林道を淡々と歩いていた。

途中、魔獣が出たが返り討ちにしていった。たまに、集団で襲ってきたが今の恭弥では物足りないぐらい強くなっていた。

だが、嵐の教えから慢心することなく、日々の修行に精を出していた。



それから程なくして森が開け、高い壁と門が見えた。その門の前にいる数人の兵士に嵐たちが話しかけた。


「すいません」


「なんだ?」

一人の兵士がこちらを向いた。


「私たちはこの街に始めて来たので、いろいろと聞いてもよろしいでしょうか?」


「あぁ、ここは学園都市クラリスだ」


「そうですか。えっと…物を売りたいのですが、どうすれば良いでしょうか?」


「それなら市場へ行くか、ギルドに行くかのどちらかだな」


「ありがとうございます。あと、お勧めの宿を教えてくれませんか?」


「冒険者ならギルドと割と近く、安い、リーエン亭が良いだろう」


「ありがとうございます」


「それでは、ようこそ学園都市クラリスへ」

嵐たちは兵士に会釈して門を通った。



嵐たちは素材を売るため、活気が溢れている市場に来た。


「恭弥、こういう所はいい値段で売れない限り、何度か回って一番高いとこで売るもんだぞ」


「はい、分かりました」

恭弥は嵐の後ろを追いかけていた。


「ここが良さそうだ」

嵐は一つの露店に足を運んだ。

「すいません」


「何だ?」

男のドアーフが無愛想に応えた。


「これらを売りたいのですが?」

嵐は品を見せた。


「つまらないものは買い取らねーぞ」

ドアーフがこっちの品の量を見て驚いた。


「おお、凄い量だな」


「まぁ、いろいろと」


「これらはC・Bランクの素材だな」

ドアーフがこちらをまじまじと見ている。


「それが何か?」嵐は淡々と言った。


「二人でやったのか?お前たちのギルドランクは?」


「ギルドランク?」

恭弥が首を傾けた。


「ギルドランクとはな、ギルドの中で決められる位のことだな。ランクには上からA~Gまである。Aの上にはS・SSなどがある。上位ランクになると、色々な依頼を受けることができる」


「そうなんですか」

恭弥は頷いている。


「無視するな!お前らのランクは何かと聞いているんだ!」

俺たちが無視したように話していたから、怒ってしまったようだ。


「俺たちはギルドすら入っていませんよ」

その言葉にそのドアーフは驚いていた。


「で、いくらで買い取ってくれるのでしょうか?」


「あぁ…これだけの数なら…聖金貨二枚と金貨六枚と銀貨七枚と銅貨九枚と青銅貨五枚でどうだ」


「おっ、気前が良いな。ぼったくられるかと思ったぜ」


「まぁな、本当にギルドに入ってないのか?」

ドアーフは嵐に袋を渡した。


「入ってないませんよ。やっぱり入った方がいいのですか?」

嵐は袋の中をよく確認していた。


「まぁ、様々なサポートが受けられるからな」

「へ~。やっぱりギルドに入ろうか」


「お前達のこと気に入ったぜ。俺の名前はサーガだ。お前らの名前は?」


「うん、僕は恭弥。こっちが…」


「アルだ」


「えっ?」


「よろしくな。今日は鍛治屋を改装しているから市場で武具を売っているんだ。今度はここに来てくれよ」


街の地図を見せられて場所を教えてもらった。


「あぁ、よろしく。恭弥、行くぞ」

嵐は踵を返して歩き始めた。恭弥も慌てて追いかけた。


「何で、偽名を使ったの?」


「この前、説明しただろ?」


「そうだった…。あははは」


「おいおい、頼むぞ」


「分かってるって、兄ちゃん」






それから、嵐たちは教えられた、リーエン亭にやって来た。


受付の女性に「すいません」と声を掛けた。

「何でしょう?」その女性は髪が金髪で長く、耳がとんがっていたのでエルフだと恭弥は思った。


「しばらく、ここで宿を取りたいのですけど、部屋は空いていますか?」


「はい、空いています。お二人でよろしいですか?」


「はい」


「お二人ですと、朝と夜の食事付きで、一日当たり銅貨七枚になります。よろしいですか?」


「はい、お願いします」


嵐は紙に名前とサインを書いて、そのエルフに渡した後、金貨二枚と銀貨一枚を渡した。


「では、こちらです」


嵐たちはそのエルフについて行った。


そのエルフは一つの部屋の前に立つと。


「こちらです」と扉を開いた。


部屋は割と広くて、二つのベッドとイスと一つのテーブルがあった。


「それでは、こちらが鍵です」

嵐は鍵を二つ貰った。その一つを恭弥に渡した。


「何かあったら、従業員にお申し付け下さい。それでは」

エルフは扉を閉めた。


「さて、これからどうする?」

嵐が恭弥の方を向いた。


「分かりません」


「じゃあ…恭弥、学校へ行け」


「えっ」


「一週間後に入学試験があるらしい。それを受けて来い」


「はい?嫌です」


「行けよ」


「何で行かなくちゃいけないの?」


「ん?何と無く?…まぁ~俺はギルドに入ろうと思うけどな」


「納得行きませんよ」


「まぁ、いいだろ?」


「嫌ですよ」


「お前はまだ、この世界の読み書きが完璧に出来ないだろ?」


「嫌です!僕もギルドでへ入りたいです」などと議論し合った結果、読み書きが出来るようになったら、ギルドへ入っていいことになったのだった。




【 お金について】

青銅貨(十枚)≫銅貨(十枚)≫銀貨(十枚)≫金貨(十枚)≫聖金貨(十枚)≫神聖金貨


〈価値(日本円)〉

青銅貨・・・約百円

銅貨・・・約千円

銀貨・・・約一万円

金貨・・・約十万円

聖金貨・・・約百万円

神聖金貨・・・一千万円


どのお金も大きさ的には五百円より少し大きいぐらい。






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