「行こう! 僕たちの宇宙へ‼」
仙道アリマサ様の企画『仙道企画その2』参加作品です☆彡
幼い時、草原に僕らは寝そべって、満天の星空を眺めていた。
「いつか、あの宇宙へ行こう」と、僕と君は約束していた。
僕たちは満天の星に誓った。
宇宙飛行士になって、いいや、それ以外の方法でも必ずお互いに宇宙へ行こうと約束した。
大きくなって、成長した僕等はそれぞれ夢を叶える為の勉強に励んだ。
お互いに、理科の科目、数学の科目ではトップを競う仲だった。
勿論、それ以外の科目もトップテンに入ろうと努力して、お互いにテスト前には問題を出し合った。
だが。
君は決定的な運命を選んでしまった。
校庭の横を歩いていた時、僕を庇って、飛んで来たサッカーボールを頭に受けてしまった。
軽い怪我のはずが、念のために受けた精密検査で君の病気が発覚してしまった。
君の夢は断たれた。
僕たちは生まれて初めて、大喧嘩をした。
すぐに仲直りはしたけれど、僕は満天の星空が見える病院の屋上に、車椅子の君を連れて行きまた誓った。
再度「お互いに宇宙へ行こう」と。
首を力なく振る君に「必ず自分が宇宙へ連れて行く方法を発明して見せる!」と……。
その数十年後。
僕たちは宇宙のコロニーで再会した。
車椅子姿の君と、研究服を着た僕。
僕等は近付いて、拳を軽くぶつけ合った。
お読み下さり、本当にありがとうございました。