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青春代行課-七瀬七都木の青春救出  作者: ゆうま
ルートその1
2/66

#1

出席番号順で指定された席に座る


俺は鞄から[なんこう青春]を取り出し、読み始めた


「なーなー、お前1年のとき何組だった?ってかなんの本読んでんの?頭良い感じ?あ!これラノベってやつだろ!オタクかよー」


「借りたから読んでるんだけど、あまり面白くないんだ」


「ま、オタク小説だから当然だな」


「クラスだけど、転入して今日が初登校なんだ」


「じゃあ俺が友達第1号だな!」


「うん、宜しくね」


「おう!部活は?なにやってた?バスケ部入らね?」


「席に着けー」


「担任あいつとか最悪っ」


「そこうるせー、黙れ。自己紹介しろー」


名前と1年のときのクラス、所属している部活

そんな簡単な自己紹介だった


「じゃホームルーム終わるぞー。親睦を深めるのは結構だがはしゃぐなよ、面倒だから」


「なぁなぁ、七都木!今日予定ある?1年のときのイツメンでカラオケ行くんだ。行かないか?行くだろ?」


「音痴だし、俺は良いよ。誘ってくれてありがとう」


「そうか、また行こうな!」


「うん」


教室を出て行こうとすると廊下側の一番前の席に座る女の子と目が合った


「お互いからかわれそうな名前してるわね」


喧嘩売ってんの?


「そうかな。とても素敵な名前だと思うよ。黄色い花ってなにをイメージしたんだろうね」


「そういえば聞いたことないわね」


「聞いてみたらどうかな。きっと強くて可愛い花だろうね」


「ありがとう。また明日」


「うん、また明日」






                     ***






「じゃ委員会はこれで決まりなー。残り15分だし…あとは自習。騒ぐなよ、面倒だから」


「七都木は図書委員なんだな。オタク小説増やすなよ?」


「一介の委員にそんな権限はないよ」


「冗談だって!なぁ今日は放課後遊びに行くだろ?クラスのやつ集める予定なんだ。七都木が来れば女子も沢山釣れる…ぐへへへっ」


下心が見え見えの笑い方に椅子を引いて少し距離をとった


「…笑い方が気持ち悪いよ」


「そう言うなって。来るだろ?」


「特別予定があるわけじゃないから行こうかな。でもカラオケは行かないからね」


「分かってる、分かってる。ボーリングだ」


「女子はスカートだしやりにくいでしょ」


それに指でも怪我したら大変だ


「確かに!ならなにが良いんだ!カラオケでもボーリングでもない大勢で盛り上がれるものってなんだ!」


「知らないよ…」


「戸部、クラス中に聞こえてるわよ。七瀬も災難ね、こんなのに絡まれて」


「こんなのとはなんだ!」


「うるさいわね」


あわあわしていると隣の席の男子が耳打ちで教えてくれた


「この2人は去年もこの感じだし、気にしなくても大丈夫」


「そうなんだ…ありがとう。喧嘩する程仲が良いってやつだね」


「次にそれ言ったら殴るわよ」


実は仲良くないって感じでもないけどな…


「え…ごめん…?」


「七都木!どうすんだよ」


どうして俺が決めることに…

この険悪ムードを解消する方法なんて、ひとつしか思い付かない


「…行くよ。カラオケ」


「本当か?!」


謀られた…

そういれば隣の席の子は女子だ

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