表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

第3話 再会とスキル取得

次の日、ジオンは朝早く目覚めた。


昨日の記憶を辿り、自分が赤ちゃんになったことを考えると、恐らく昨日の男の人と女の人は俺の両親なのだろう。ここでは取り敢えず両親(仮)としておこう。


昨日、俺の両親(仮)が『まさか双子が生まれるなんてなぁ』とかなんとか言っていたから多分俺は高校生の時と同じ双子なのだろう。


はやく会ってみたいものだ。

もしかしたらソアかもしれないが、この手足が小さいせいで確認することができない。

ほんと不便な体だなぁ、なんて思いながら時が過ぎるのを只々待っていた。


その時、ソアはジオンとは違い、どうにかして隣の赤ちゃんを一目見ようと必死になっていた。

小さな手足を懸命に動かして立ち上がろうとするが、赤ちゃんの体力はとても少ないようで、すぐに疲れて眠ってしまう。

そんな日々を送っていた。


そんな感じで2人は未だお互いを見ることすらできずにいたのである。


時は流れ...

〜1年後〜

『おぉ!頑張れー、ジオン!ソア!』

『まぁ!2人とも立ったわ!すごいじゃないの!』

2人は少しずつ筋肉がついてきたようでベッドの上で掴まりながらではあったが、立ち上がる事に成功したのである。


両親は大喜びで、子供のような笑顔を見せて笑っていた。


よいしょっと、ふぅ〜 ここまで登るのに1年も経ったのか〜

長い道のりだったぜ。

やっと隣の赤ちゃんが見れる!

ベッドの手すりに掴まりながら隣をのぞいていると、同じようにこちらを見ている小さな赤ちゃんがいた。

そして目があったその時、どこか懐かしいような声が聞こえ


[スキル ・思念会話を取得しました。]


と言った。

どこかで聞いたような声だな...

いや!それより

スキル?まさか、俺の愛読書の小説に出てきた...?

そんな記憶も今では遠い昔の記憶のように感じられる。

確か...異世界転生系の小説だった気がするな。

ということは、まさか俺はあっちの世界で死んで、こちらの世界に転生したってことか?!

恐らくソアも同じ目にあってるはず、とにかく早急にソアと話さなければならないだろ

う。

と、思考を張り巡らせている時だった。


『もしもし?聞こえますか?隣の赤ちゃんに見えるものですが。』

なにっ....?

頭の中に言葉が直接入ってくる!?

しかもこの声は...ソア!?

やはり転生していたか!

『あぁ!聞こえるぞ!ソアなのか!?』

これが思念会話か!すごいな。

『あぁ!兄ちゃん!よかった。お兄ちゃんも赤ちゃんになったんだ。』


『あぁ、そうみたいだ。色々試してみたが恐らくこのまま体が成長するのを待つしかないようだな。』


『そっかぁ。分かった!お兄ちゃんと喋れるならいいや!』


そういえば、高校生の時からソアはなにかと俺にくっついてきてたな。

ソアは頭もいいし、モテるのに。

まぁ、今は他に考えることがあるから

また今度聞いてみるか。


『よし!ソア、体が成長するまでゆったり過ごすとするか!』


『はぁーい!』



こうして2人は再会を果たしたのである。

これから起こる試練も知らずに...



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ