あの女が幸せなのが許せなくてやりました。後悔も反省もありません。
世界一つ一つの起源は多々ある世の中になりましたが、始原の世界とは私にとっては胸糞悪い世界でしかないのです。
人間が最後の一人になったら、神様が降りてくるのです。そして、その人間が神様になり、その神様が世界を新しくつくる!人呼んで神抜システム!!
至ってシンプルですわ。このシステム最初に考えて世界をつくったやつ、見つけたら覚悟していなさいな。
ゴホン
咳払いを失礼。
申し遅れました。私、ルゥシーアと申します。以後お見知り置きを。
説明というか愚痴を続けさせて頂きますと、
先程呼ばれた神抜システム今回の神様の世界ではもう行う事は不可能となりました。可能は可能なのでしょうけれど、絶対にないと言い切らせていただしましょう。(小分けにされた世界でやってるとこもあるにはあるのですけど)
神様の数を増やして、それぞれが新たにつくった世界を統治して、人間を絶やさないための世界をつくり上げたのです!
そして、それを成し遂げた神こそ!我が子孫にあたるのです。(普通なら、自分の欲に傾いてできるはずないことでしょうに)
神抜システムを生き残り、世界を創造し直した。我が子孫は、私を最期の神抜が行われた世界の記憶を保有するものとして選びました。(他にも気に喰わない奴いっぱい選んだけど)
もちろん、能力もそのままの状態で甦らせてくださいました。それに、私を眷属にと(他の神のだけど)言ってくださいました。私は丁重に恐れ多いのでと、断りましたが、私の魔法の知識は思う存分に世界創造に大いに役立てさせていただきました。
なので身分は全くないですが、不滅の者として、存在しております。
そんな私ですが、ある事件を起こして、長年の仲間や親族から孤立無縁状態になってしまいまして………なので寂しいのです。お近づきになってくださいます?
お近づきになってくださってありがとうございます。これ!万病に効く妙薬です。差し上げますね。
え?いらない?いえ、いえ、そう言わずに……
話の続きを聴いてくださいます?ありがとうございます。
気に入らない女が神になったんです。一つ前の神抜で選ばれた女がまた神になったんです。ねぇ?許せないでしょ?
話がわからない?今私のこと恐ろしいと思ったでしょ?丸呑みにされるんじゃないかと思ったでしょ?
落ち着け?そうですわね。この姿になったということは、落ち着いてない証拠ですね。
暫し、お待ちを。
では、話の続きをしますね。
その女は自らの願望のみで世界をつくって、私の種違いの兄……だったのかは分かりませんが。いえ、兄と思ってたのですが、その性別がよくわからなくて、自信がないのですが、話の上では、兄としておきましょう。
兄と添い遂げる為にその世界をつくったのです。結婚とか、男女の仲とか、生涯の伴侶とかではないのです。意味がわからない?はい、私もあの女の行動が理解できません。
なんと、兄の生涯の伴侶に性格や性質その他諸々かっちりはまる子供を作るような感性を持った女でしたので。
私を気が昂ぶると大蛇の姿になる様にしたのもあの女のなら、私の家族をめちゃくちゃにしたのもあの女!私が唯一大切にしてたお姉様と離れ離れにならなければいけなかったのはあの女の所為よ!!!
そうね、落ちましょう。
お姉様とは?お姉様のことを聴きたいの?ええ、いいでしょうとも!!でも、今日中になんて語り尽くせないわ!また後日ゆったりとお話ししますね。
あの女の詳細を思い出すだけでダメね。世界一つでも、悪戯に壊してやりたい気分になるわ。
詳細は省くことにするわ!でないと、お姉様を悲しませることになるもの。
とりあえず、その女が幸せに笑ってるのが許せなかったのよ。ただの副産物だったのでしょうけど、あの時、あの瞬間の世界のあり方が許せなくてね。ほら、世界一不幸になってほしい人間に一番優しい世界なんてぶっ壊してやりたくないかしら?
あら、そうあなたは思わないのね。別によくってよ。
でも、その世界を考えた神さえも許せないときがあったのよ。
だから、些細な嫌がらせをしたのよ。
あの女が大事にしてるものに少し綻びを入れたかったの。
まずは使えそうなものを探してたのよ。
世界の創造主たる我が子孫の他にその女、そして他に5人神がいたの。誇らしいことに、5人の中に二人また私の子孫がいるの……
ごめんなさい、話が脱線してしまうわね。それでうち一人はお姉様の娘であったし、すなわち私の姪でもあるわけでしたし(もじもじ)、選択肢はね残る2人だったのよね。
その2人は夫婦だったのだけど、まだとても精神的に幼かったわ。その2人の為に周りが、色々手を出してずるをしていて……ああ、例えば世界を無理矢理2つ繋げて1つにまとめたりとか。
さらには力だけ与えて重要なことをたくさん隠してるものだから、使わない手はないなと思ったの。
その夫婦は身体が成長してきたのに、子供ができないことを悩んでいたわ。だって、神は1つの世界に1人ずつしか存在できない法則なのだから、一緒の世界にいて自然に子供なんかできないわよ。神様同士の子供なんて純血種の神様にしかならないのに。
当たり前のことなのに、周りは誰もいわないのよ。それどころか世界を2つ分繋げて一緒にいられる様にすることだって馬鹿みたいなことだと思ったもの。もちろん、手は貸してあげましたけど!
だから、ちょっとぐらい、協力してもらってもいいかなと思ってたのよ。
ただし、周りが隠していたことは一切言わずにいてあげたのよ。だから、ただ一言「どんな子供でも育めるお腹を貸して貰えばいいと思いますよ」って、アドバイスしてあげたの。
お互いに得する提案だと思ったのよ。
だってそんな身体はあの女の子供しか持っていなかったわけだし、兄以外の子供を孕んでるなんてわかったら、あの女のがどんな顔をするかと思うと身が震えたわ。
でも、あんなに激昂するなんて思わなかったわ。理解できないから、当然だったけれど。そして、あの女以外の逆鱗に触れるなんて思ってなかった。何故か女の子供に執着してる眷属がいてね。わかった途端、胎児を今にも殺すんじゃないかとヒヤヒヤしたわ。なんて言ったらいいのかしら、怨讐の塊ね。その眷属にそこまで興味はないから、過去に何があったのかは知らないけど、姪が間に入ってくれなかったら、あなたとお話しできてないかもしれないわ。
色々なショックが重なって夫婦の子供は早産になってしまったの。
ええ、気の毒に
それで兄が夫婦のお嫁さんの方に、言うのよ「7日立たぬうちにこの子は消えるけど、大丈夫?」って、お嫁さんは混乱して、兄から子供が助かる方法聞いて、すぐ実行したから周りは大変で。色々夫の方は疑心暗鬼になってたから、兄をバラバラにして兄の子供半分に食べさせたのよ。
さあ、バラバラにしたって死なないのが兄だから、子供に食べさせれば、元に戻らないと思ったのではないかしら?私は元来持ってた性格が出たと感じたけど……どうなんでしょう。
それで、兄の身体には特殊な力があって、血肉はもちろん薬になるし、毒にもなる。薬になる場合は望んだ力がなんでも手に入る。本来はこの力しかなかったのだけど、あの女が毒の要素を付けたしたのよ。無理矢理兄が誰かに食べられない様にね。
本当に無駄なことをしてくれたと思うわ、無理矢理食べたって不味いただの血肉にしかならないのに。ただ、これから現れるかもしれない無知な誰かに兄が犯されるのが嫌だったんでしょう。たとえ、犯されたらあの女なりに一矢報いるというか……いいえ、破滅させたかったんだと思うわ。兄は何でも許すから、それがあの女は許せなかったんじゃないかしら……
また話が逸れたわ。それで、身辺がギスギスして肩身が狭くて、しばらく隠居の身だったんだけど、そろそろ、お姉様にも会いたいなと思って。それで、今いろんな世界に散らばった兄を元に戻したら、喜んでもらえるのではないかなと思ってるんです。
どうでしょう。協力してもらえませんか。
ただし、この女もっといろいろやってます。
書いてみたけど、後悔はしていません。
反省は、もっといい女想像できたらいいのになってことです。