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死せる運命が変転する時 1

「何だ? どうして戦機人がここにいる」

 パラカン帝国軍カンルテンカク級戦列砲艦四番艦ハツヤビ、その主操舵後方の艦長座で端正な顔を微かに歪め、カラグキ・ロブトゥラ少佐は呟いた。

 彼は五個の空挺装甲小隊からなる第八独立飛甲機動部隊の指揮官でもある。他国の編成なら大隊といわれる規模の指揮官であるが、予備課程飛空兵学校の出身であるため昇進が遅れ、未だ少佐位だった。しかし東方解放戦争からの叩き上げの凄腕として帝国軍では名が通っている人物でもある。

 カラグキ少佐は隣座の副官から望遠鏡を渡してもらい、その遠目にも異様さを秘めた姿を観察する。軍の国籍標識や国家または氏族の紋章らしきものが、どこにも見あたらない。

 彼の心に何か引っかかるものがある。

『……まさかな』

 カラグキ少佐は不吉な戦機人の(うわさ)を思い出していた。イスタール東部の国境線からさらに東の、近年になって帝国が併合したチュベン地方のことである。そこは帝国軍のイスタール攻略戦における策源地(さくげんち)である。

 制空しながらの空挺による敵中突破からの橋頭堡構築という、困難な作戦任務を連戦に継ぐ連戦でこなした後の、部隊の短い休暇中だった。イスタール人の貴族や富豪、派遣官僚たちが主な客となっていた元高級酒場を接収して流用した、士官用の遊興倶楽部で独り酒を飲んでいる時の事である。そこでカラグキが小耳にした話しがそれだ。酒場の片隅では本国から流れてきたのか、口ひげを生やした中年の手風琴(てふうきん)()きが、大陸風の陽気な楽曲を演奏している、そんな少し騒がしい中だった。

 彼とは特に面識は無かったが、たまたま止まり木の隣の席で飲んでいた国軍の佐官(さかん)が、イスタール軍にいた漆黒の戦機人の話しをカラグキにしだしたのだ。酔いと同階級の気安さからか愚痴(ぐち)のような話だった。

 第二襟章(だいにえりしょう)斑大山猫(まだらおおやまねこ)の図柄から、装甲猟騎部隊だと話しかけてきた男の所属が判る。前衛の中でも特に、(くさび)となって敵地を深く進攻する事が多い精鋭部隊だ。カラグキの所属する飛甲機動部隊と並ぶ国軍の花形である。

 その少佐はかなり酒に酔っていたようで、ろれつがいささか怪しく、開けたばかりらしい蒸留酒の瓶も三分の二ほどがすでに空いていた。ひょっとすると話に誇張があるのかもしれない、そう感じさせる酔態ではあった。

 アバドンという戦略拠点にもならないような小さな村落の、その近郊で起こった戦闘で『奴』と遭遇したと彼は語っている。

 曰く、戦場の死神であるというのだ。

 むろんのこと部下の手前、彼とて作戦行動中はそういった言動を認めはしなかったという。だが、何とか成功させた待ち伏せで、至近距離から七十五リミ・メルト口径の強力な対戦機人砲の直撃を(はじ)かれては、そう言いたくもなるのだろう。大口径長砲身に徹甲榴弾は戦機人の天敵ともいえるのだ。

 ちらりと聞いただけだが、飛空艇畑のカラグキから見ても見事な作戦指揮に思えた。したたかに酔った姿からはそうは見えないが。

 それにしても、至近距離から大口径の徹甲榴弾を弾く古製代戦機人とは、自分が出会ったわけでもないのにカラグキは軽く悪寒を感じた。

 普通、古製代戦機人の装甲の厚み自体は、それほど厚いものではない。それどころではなく、はっきりと薄いといえる厚みである。もっとも、この製法も材質も解らない金属のようなものは、現代戦機人の装甲に使われる鋼鉄と同じ厚みなら、それの数倍の硬さを有している。

 その為、装甲の頑強さ自体は、現代の戦機人とそれほど違いはない。むしろ重装甲の新製代や中製代の戦機人にいたっては、古製代戦機人より頑丈なくらいだ。戦機人研究者や神古代学者による推測では、何か不可思議な光を放つ兵器を防ぐことを主眼に置かれ、古製代戦機人の装甲はて造られているということだった。

 その他にも、神古代時には不可視の装甲だか楯だかを装備していたらしい、と主張している研究者もいる。むろん真偽のほどは、今もまだ有史前の逸伝した神古代の深い闇の中にある。

 比較的装甲が脆弱(ぜいじゃく)である。砲の性能が低かった一昔前と違い、これが全ての面で優れている古製代戦機人の、唯一ともいえる弱点である。しかし漆黒の戦機人のごとく、その定見を(くつがえ)せるとしたなら、それは対峙(たいじ)する者にとって、かなりの脅威であるといえよう。

 カラグキのとりとめの無い思考を知ってか知らずか、さらに酔った少佐は続け「そいつは我が軍の戦機人を動く棺桶にする」と毒づくことしきりだった。

 そして、その一領によって隊が著しく損耗(そんもう)して後方に回され、今は再編成中なのであると彼は嘆く。その為に仕方がなく、こうして酒を飲んで戦死した部下たちを(とむら)っているのだとも口にしていた。

 いつのまにか手風琴の曲調が物悲しいものになっている。今は歌声無しだが、もともとはキネマスコープの女優が歌っている一昔前の流行歌だ。繰り返される歌詞の部分から『わたしの(むくろ)を見ないで』として知られているが、元の曲名はミレイ夜想という題名の歌である。

 大イスタール皇国、その属国的なヌタザ五ヶ国と、西方列強の二大国ロンバルドとルーンレーヴェンの派遣連合軍を打ち破り、東方人解放を決定づけたジョンイン大会戦、その戦いで戦死した恋人を(いた)んだ内容の歌謡だった。誰かが聞きたがったのだろう。

 この歌は本来、無伴奏の歌声のみによる一小節から入り、鍵盤琴(けんばんこと)の音色を主として六弦琴の伴奏がつくものなので、カラグキは何だか物足りない気分だった。手風琴弾きには申し訳ないが、これなら歌声のある蓄音盤の方がましかもしれない、そうも思う。

 元曲名にあるミレイとは、まだ辺境にあって帝国を名乗るのもおこがましい中規模の国家だったパラカン帝国が、東方人解放のために橋頭堡としていた中原(ちゅうげん)の都市名だった。

 そしてジョンイン大会戦だが、当時は現在の編制と違ってパラカン帝国軍も機甲化が進んでいなかった。その為に人海戦術で押し切ったような戦いで、帝国は勝利宣言しているが戦死者数は敵に倍している。この歌にあるような若者の血が、そこであまりにもたくさん流れているのである。

 それでも、ジョンイン大会戦によって、東方の地からイスタールや西方列強らの支配力を駆逐することに帝国は成功していた。戦争目的を達成したのはパラカン帝国の方だったのだ。これをもっての勝利宣言でもある。

 その後は戦力を著しく減衰させて、辺境である極東夷(ツガミエシ)地方(ちほう)逼塞(ひっそく)した帝国に成り代わり、それまでは列強の走狗となって暴虐や圧制を強いていた東方人の軍閥(ぐんばつ)や諸都市、国の上層部が、覇権を握ろうと互いに合い争うこととなった。

 世にいう東方擾乱(とうほうじょうらん)と呼ばれる七年にわたった混迷である。

 その後、擾乱を好機と見た列強が再び介入を試みたが、血で血を洗うような破壊的混乱と無秩序に、それは果たせなかった。以前のごとき軍事的に裏付けられた強力な影響力は望むべくもなく、無為(むい)に混迷を助長しただけに終わる。

 もはや東方は彼らの富の源泉とはなりえなかったのだ。唯一、東方から富を吸い上げていたのは、奴隷狩りをおこなう大イスタール皇国だけだが、それも大々的には行えなくなっていく。

 なぜなら列強がそうやって手をこまねいている内に、かつて無いほど強大化したパラカン帝国に、東方の覇権を完全に許してしまったからである。

 カラグキは屍山血河(しざんけっが)のジョンイン大会戦を思い出しながら、静かにミレイ夜想を聴く。完全に酔っ払った話し相手の少佐は、顔見知りらしい高級慰安婦(こうきゅういあんふ)に肩を支えられて二階の個室に消えていった。

 その女がやけに美人で彼の目を惹く。立体的な顔立ちに濃く描いた細い眉とぽってりとした紅い唇が印象的だった。どこか西方人を思わせる顔つきである。こういった高級慰安婦は軍事機密に関係する将校などの相手をするため、本国出身の女性が必ず()くものなのだが、彼女は純粋な東方人らしくない顔立ちに見えた。

 酔っ払いの少佐に話しかける言葉使いを何気なくカラグキが聞いていると、生粋(きっすい)のパラカン(じん)(なま)りの、しかも帝都地方の喋り方だったので、おそらくは西方人との混血であろうと思われた。思想統制協力会のはびこる本国は居づらいのかもしれない。たぶん、その辺りの(わけ)ありなのだろう、そう推測した。

 戦列砲艦ハツヤビの主艇室には、作戦行動中の張り詰めた空気が漂っている。そんな中、カラグキ少佐はその時に鼻にした、女から漂ってきた香水と体臭の入り混じった匂いが、どこからか流れてきた錯覚を覚える。

 不吉で甘美な死の香り。

 カラグキは黒い古製代戦機人の姿にどうしようもなく嫌な胸騒ぎを覚えた。風防窓の外に広がる漠土の風景は、強い陽光を浴びて白っぽく輝いて彼の目に映る。あの酒場とは別世界だった。

「至源炉始動、圧推モーター点火、そのまま待機出力」

 副官は一瞬、驚いた顔をしたが、すぐに機関室へ伝声器の選択を切り替え、受音筒に向かって怒鳴った。

「至源炉始動、圧推モーター点火、そのまま待機出力!」

 カラグキ少佐は、今度は自分の後ろを向くと電信兵にいう。

「ピラシタ電信兵、再度テベル同盟使節団発見の報を打て」

 カラグキ少佐は、無電が届くところに友軍がいればいいのだが、と心の中で呟いた。

 イスタール戦役は終結した直後である。同国軍の武装解除中である今、投入できる長距離を飛べる戦機人複数積載型の戦闘艦艇はごく限られている。このカンルテンカク級の他艇などが、自艇と同様の作戦任務で近くを飛んでいるなど、とてもカラグキには考えられない。同級は全軍でも十二番艦までしか就役していないのである。

 一艇あたりの探索範囲が広い以上、拿捕(だほ)の任にかり出された他の友軍艦艇が近くを飛行している可能性は低い。そう彼が考えるのは当然のことだろう。頼みは偵察艇だが、これは優速を旨とするため、かさばる高出力の軍用無線電信を装備している艇はかなり少ない。パラカン帝国軍の仕様では無電を積んでなければ受信器だけを装備することもないのである。

 例外である情報部隊の無電傍受艇だが、現状ではこの辺りを飛んでいる可能性は極めて低い。また無電搭載で一番艇数が多いのは七人乗りの二十八式中型爆撃艇であるが、これは航続距離が短く、受信圏にいることはまったく期待できないであろう。

 そもそも、戦役の末期にはイスタール上層部が指導能力を失っていた為、軍の統制が利かず、敗戦後は義軍と称した国軍崩れも各地に現われている。それらの軍装を脱ぎ捨てた便衣兵との散発的な戦闘も報告されているのだ。こういったイスタールの半交戦地域を単独で飛び越えての探索と拿捕の任務など、本来は無茶な指令なのである。

 カラグキ少佐は国軍上層から同行を命令されたゴンドゥワナ機関の男をちらりと見た。眼鏡をかけた学者風の容貌だが、目に底冷えのする無感動さを持った気味の悪い男である。

 この男を派遣してきたゴンドゥワナ機関は親衛隊の外局(がいきょく)である親設機関(しんせつきかん)だが、帝国軍の機甲戦力の急激な増強に関係しているらしいという以外は、その実態どころか活動すらもよく知られてはいない。親衛隊の外局は国家秘密警察や新兵器開発専門の特技科学工廠(とくぎかがくこうしょう)など、とかく(あや)しげなものが多かった。

 国軍と親衛隊は武装親衛隊の設立から予算を巡って犬猿の仲なので、この男がどういった経緯で国軍艦艇のハツヤビに帯同できたのかも、カラグキには疑問である。

 帝国議会や内閣府ではないだろう、そうカラグキは考える。国軍出身で無い政治家連中がほとんどで、国軍に対してそれほどの影響力は無いはずなのだ。むろんそういった政治家も数名はいるが、彼らは国軍勢力の代弁者ではあっても、高潔な人格で知られ、いたずらに国軍に影響力を振るう人物ではない。

 また、この程度のことに天帝陛下の(ちょく)ということもあるまい、そう彼は思うのだが、あるいはという気持ちもあった。今上陛下と親衛隊の(つな)がりが深いからだった。

 

 そして、戦闘は始まる。

 黒い戦機人は圧倒的だった。まるでナガン人の古製代装神に対する信仰にも似た思いを、具現するかのように。

 中央の相手のキョウカクへ、恐るべき滑らかさで踏み出した黒い戦機人は、キョウカクが身構えたとたん、さらに飛び込むように加速した。それと同時に体を横に向けながら相手の右脇へ滑り込む。

 キヨウカクは相手の二段加速に完全に虚を衝かれた。機体の背の高さは同等だが、厚みが倍も違うような帝国戦機人を嘲弄(ちょうろう)しているかのごとき動きである。

 剣の生えた拳を突き出そうと身構えたまま、行く先を失っていたキョウカクの腕を、横に立った黒い戦機人が両腕で抱え込む。

 そう思った時には漆黒の機体は爆発的な動きで反転しながら、相手の腕を肘関節のところで逆折るようにして担ぎ上げる。一瞬だけ浮いたキョウカクの巨体は、その担がれていた背中を滑り落ちる。

 黒い戦機人は手にもぎ取ったキョウカクの剣の生えた肘から先を持っていた。切断面から血のような赤い液体が噴出している。金属の精密な加工技術に劣る新製代戦機人は、関節部の自由な動きを確保するため、装甲同士が接合していない場合が多い。この部分がどうしても脆くなるのだ。

 黒い戦機人は、続いてキョウカクの襟首の装甲を片手で持って膝裏を蹴り、(ひざまず)かせる。そして即座に左手に持っていた腕の先に生えていた剣を、顎下と胸甲殻の間の装甲のない咽喉(いんこう)の辺りから、胸甲殻内側の操士の乗っている操鞍腔へむけて突き刺した。

 キョウカクは沈黙、操士の血なのか戦機人の血なのか胸甲殻の蓋扉の下から赤黒い液体が流れ落ちてくる。

「どうして、あんなに簡単にやっつけられるの?」

 ショアルがそう呟いていた。彼女の口調には理不尽なものを感じている響きがあった。

 その間にもキョウカクの一領が、剣を黒い戦機人の首筋を狙って突き出してきた。

 剣が当たる寸前、黒い戦機人が身体を捻りながら沈める。剣は肩口から背中に流され、漆黒の装甲に刃も立てられずに表面を滑っていく。

 勢い余った機体同士が激突するが、弾かれたのは姿勢の高いキョウカクの方だった。土煙を上げて漠土の上に倒れる。

 もう一領のキョウカクが、沈黙した仲間の戦機人を回り込んで接近しようとする。だが、その時には、黒い戦機人はフォリドフォルの剣を地面から拾っていた。

 それを拾いざま、横手に跳ねながら下から擦り上げるように剣を一閃させる。

 向かってきたキョウカクの膝から下が関節の所で切断され、漠土に転げ踊る。巨体がもんどりうって倒れた。

 先ほど体当たりで転がったキョウカクが立ち上がった。その機体が身構える間も無く、繰り出された黒い戦機人の横殴りの一撃が襲う。

 蝶番(ちょうつがい)が弾け飛び、操鞍腔の蓋扉が漠土に転がり落ちた。きらきらと輝くものが宙を回転しながら飛んでいく。

 地面に突き刺さったそれは剣の刃先だった。黒い戦機人の持つ剣も勢いあまって途中から()し折れてしまったのだ。恐るべき膂力(りょりょく)である。

 ショアルたちが見ていた飛空艇の中からは黒い戦機人の背中に邪魔されて良くわからなかったが、かの巨人は折れた剣ではなく、左の凶悪な手を開いた指先が地面を掬い上げるようにして振り回す。

 その先にはキョウカクの蓋扉を無くした操鞍腔がある。ショアルは人間の悲鳴が聞こえたような気がしたのか、思わずといった風に顔を背ける。

 キョウカクは黒い戦機人の腕に胴体を貫かれたらしく、閃光とともに瘴壊爆発を起こし、残骸となってその足元に転がる。残骸は引火物があるわけでもないのに、揺らめく青白い炎を宿して燃えている。おぞましい毒をまき散らす地獄の炎だ。

「覚醒稼動中の至源炉を一気に破壊……瘴壊爆発させたか」

 デュバンの口から出た声は抑揚がほとんど無く、奇妙な響きをともなっていた。まるで目の前の事実を、感情を交えずに確認しているかのようだ。

 片足を切断されたはずの最後のキョウカクがいつの間にか立っていた。彼らが視線を外している短いあいだに、操縦性は古製代性に比べてはるかに劣る新製代戦機人にもかかわらず、片足で立って機体の均衡を取っている。

「なっ、新製代の戦機人が……そんな馬鹿な! 帝国の戦機人は片足で立てるというのか?」

 誰かの唖然(あぜん)としたとした声が言い終わらない内に、黒い戦機人が動く。

 黒い戦機人は、いまだ持っていた折れた剣を、片足で逃走しようとしていたキョウカクの腋下の重装甲の無い部分から、操鞍腔に向けて強引に突き刺した。その様子にショアルは声も無く眼を剥く。

 キョウカクは中の操士の断末魔を伝えるように、金属の手足が小刻みに跳ねていた。

 その時、再び戦列砲艦の主砲が火を噴く。砲弾の大気を焼く飛来音が(はし)り、黒い戦機人のいた辺りが爆発して青白い放射状の線光が輝いた。

「瘴壊爆発! やられたか!」

 直後、黒い戦機人が爆煙の塊を突き破って現われる。そして猛烈な勢いで戦列砲艦へ向けて駆け出していた。

 黒い戦機人が左手を振り回す。身体に引っ掛かっていたらしいキョウカクの残骸が漠土に振り捨てられ、土煙を巻いて転げる。おそらく黒い戦機人の操士が、とっさの機転でキョウカクを砲弾への盾にしたのだろう。


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