ー命と冷静ー(康祐の目線から)
「はーィ皆さんそろいましたかァ?
・・・・んっとちょっと減ったかなァ?うーん、そうでもないか」
急にどこからか声が聞こえてきた。
あいつの声だ。
ざわめきが恐ろしく収まる。
「でーは、今からちょっと簡単にゲームの説明をします」
ゲームの説明・・・殺し合いの説明だろ?
俺の中に怒りが立ち込める。
その時ありえないことが後ろで起こった。
「んっく、りーちゃん!」
「宮本!じっとしてろ」
宮本が立とうとしているのを慶斗が止めようとしていた。
「お願い!止めないでよ・・・私の1番はりーちゃんなの!」
「もうちょっと自分を大事にしろよ!」
「ひか?やめて、じっとしてて・・・お願い!」
「へ?なん、で1番はりーちゃんなのに!」
止めなければ、この状態でしゃべっていては危険だ。
白く何もないこの部屋、この空間はなにがあるかわからない。
そのときだった・・・。
「黙れよ!」
叫んだのは意外な人物だった。
叫んだのは、慶永でも慶斗でも田淵でももちろん宮本でも俺でもなかった。
いつもはやんちゃで声をあげたりはしない裕也だったのだ。
「・・・ごめん、私っなにしてんだろ」
「ひか、ひかはすごいね私をいつも守ってくれるね・・・ホントにありがとう
でもねひとつお願いしていい?お願いだから今はじっとしててよ
ひかは私が守るから、私もこう見えても強いんだよ?」
「ひか?私もいるよ?」
「なんで・・・・そんなに・・・」
「お前を嫌ってる奴なんかそうそういねーよ」
「お、俺・・・ごめん、なんかとっさに」
「裕也は間違ったことはしてない」
「俺もそう思う」
「マージ?俺照れるわあー」
裕也は普通に元に戻った。
命がかかわると人は少し冷静さをなくすのかもしれない。
でも、そうやってほっとできるのはほんの一瞬だった。




