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亡国の皇女は、無能になる  作者: 藤原龍斗
2/2

ギルド



サレマの町


高さ16フィートの石土壁(石を積み重ねて粘土質の土で固めて壁状にした物)が、約直径1万フィートで囲まれている。

入り口は2ヵ所、北東と南にある。

人口は1000人ほどで、そこそこの町である。


何者かの急襲により、皇都を追われたエレノアが着いた、サレマの町


「ここは小さな町ですわね。」


ひとりで小さく呟く。


少し町の中まで歩いていると、町人達がエレノアをジロジロと見てくる。


『何かしら、皆様、私をジロジロと』


エレノアは頭の中で思いを巡らせていて、不意に、この町には数件しかない、ガラス窓のある、商家の前を通りかかった。


「!!!」


この時、エレノアは初めて気がついた。


「ドレス!」


皇都から逃げてきたままの格好であった。


「着替えないと!」


声を少し張って、小走りに服屋へ駆け込んで行った。


「すみません。普通の服、下さい。」


店に入るなり、店主にそう言って詰めよった。


「お客様、い、いきなりなんなんですか?」


いきなりの事で少し慌てた様に店主が言ってきた。


「あっ、すみません。町人が着る服下さい。」


ふと我にかえってエレノアが言い直した。


「町人が着る服ですか?」


店主が少し疑わしい様に言った。


「そうです。」


エレノアは微笑みながら答えた。


「この店に置いてある商品がそうです」


店主は、少し首を振り、少し呆れ風に言った


「?、これ全部ですか?」


エレノアは店内に置いてある数少ない服を見て驚いた。


店内の商品はどれも似たような色で、形こそ違いがあるが、質素で簡易的な服であった。


エレノアはサイズさえ合えば、どれも似たような物なので適当に選んだ。


「これ、下さい。」


エレノアは店主に、そう言って入り口の方まで行こうとした。


「お客さん、支払い。」


慌てて、店主が言ってきた。


「支払い?」


エレノアは足を止め、店主に向いて疑問を言った。


「?、お客さん、支払いしないと警利に付き出すよ。」


店主はそう言い、エレノアに詰めよって行った。


「支払い?、、、お金ですね!」


エレノアは、気づいたように言い、続けて。


「お金は、持っていません。」


エレノアは、微笑みながら言った。


「お金が無いなら、売れないね。」


店主は、エレノアの持っていた服を取り上げた。


「お金は、後程、サローワが持ってきますわ。」


そう言い、エレノアは取り上げられた服を、取り返そうとした。


「何、バカなことを言っているんだい、サローワって誰なんだい。」


店主はエレノアと、服を引っ張り合いながら言っている。


「サローワは私の従・・・」


エレノアは途中まで言いかけて、その場に座り込んだ。


この町にも、ギルド(何でも屋組織)が存在する

ちなみに各国、各町にあるギルドはすべて同じギルドでは無く、その町、単体、もしくは複数の町に点在している

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