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疑問の解決は早めにしたい

 ゴブリン達は昼食を食べ終わったあと、直ぐに出かけてしまった。恐らく仲間の勧誘に行ってくれたんだろう。


 それとカシからコウモリを1匹貰った。


「ゴヨウガ アルトキニ ツカッテクダサイ」


 いわゆる伝書鳩の変わりらしい。またあの廃鉱の中を歩いていくよりはよっぽど楽なんだけど……まぁ廃鉱も面白いといえば面白かったんだけどね。




 ゴブリン達が出発した後、僕達も家に帰ることにした。


「いやーフニル! 怖かったね!」


 エレナさんが通常運転に戻ってきた。……心無しかいつもよりテンションが高いような……? まぁ気のせいか。


「……そうですね」


「それでフニル! 私たちの今後のやることは?」


 ……意外と悩むな。とりあえず目先の目標は……うーん。仲間の確保かな。


「……とりあえず仲間の確保ですかね」


 でもその前に僕はやることがあるんだけどね。




 僕達はエレナさんの家に着いた。


「たっだいまー!」


「……お邪魔します」


「もー。 いい加減ただいまって言ってよー」


 エレナさんはそう言ってくれるのだが……今のところただの居候なのに申し訳ない気がして……ってかまだ会って3日ぐらいしか経ってないんだから普通、他人行儀にしないかな?


「……すいません」


 そう言いながら僕はクローゼットの中に入れてある、魔装レイジを取り出す。


「ん? どこかでかけるの?」


「……はい。 ちょっと野暮用ですね」


「なら私もついて行く!」


 僕が外に行こうとしたらエレナさんも一緒に着いてきた。まぁ別に見られても問題ないはずだしね……。




 確かここら辺だったかな。


「ねーフニル? 何やるの?」


「……うーん。 ちょっと人に会いにですかね」


 そう言って僕は杖の先に意識を集中させる……


――バチ!


この演出は毎回なのか……怠惰の魔王って割には随分と凝ってるな。


――バチ!バチ!


「うわ! フニルの周りからバチバチ言ってるよ! これも魔術?」


 ……これやると……意外と余裕がないんだよね……。


――バチ!バチ!バチ!


 僕の視界は真っ暗になった。




「やぁ、今回は久しぶりって訳では無いないね」


 目の前の男……いや……女?の姿になっていた。それも見たことがある。


「……なんで僕の見た目じゃなくて……エレナさんになってるんですか?」


「あー、これ? 近くにいたからさ。 たまにはいいかなって。……そんなことより話があるんだろう?」


「……はい。 なんであのゴブリン達が……先日あなたが下僕と言っていた奴らのことですが、なんであんな忠誠心を持つようになったんですか?」


「それ? 別に怠惰の能力を応用すればできるよ。 怠惰の能力は他人に力を与える代わりに相手を勝手に使役する力。 使役している最中に忠誠心を抱くように命令したりとかで出来ると思うよ。 まぁ確証はないけどね」


 そう言うとこの空間が崩れ始めた。……なんだよ。初代が一言喋ると崩れるシステムなのか?


「まぁ怠惰の能力自体、使う人によって若干の違いが出るけどね。 能力も名前に劣らず適当で怠惰なんだよ」


 そう言われた後に僕の視界は真っ暗になった。




「おーい? 生きてるー?」


 今度はゴブリンに囲まれるなどのアクシデントはなかった。ただエレナさんが僕の体をつんつんと触っているだけだった。


「……生きてますよ」


 ……しかし、初代の助言が全く役に立たないとなると……自分で試していくしかないか。

 まぁ仕方ないか。


「ねぇ何やってたの?」


「……ちょっとした知り合いに会ってきたした」


「へぇー」


 なんだか僕らの間になんとも煮え切らない空気が流れた。

 それでもたまにはこんなのもいいかな、と思った。

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