目標は目先のことからコツコツと
僕はエレナさん達と暗い廃鉱を出たあと、みんなでご飯にすることにした。
どうやらエレナさんは遭難してもいいように約1日分の食料を用意していたらしい。
コウモリ達は洞窟から好んで出てこないみたいなので、新生魔王軍の最大戦力……まぁ最大戦力がゴブリン3体とエルフってあれだけど。この5人で今後の方針を決めるのもかねて昼食を食べることにした。
ただバックの中に入っている食料は固いパンのみでちょっと寂しいがゴブリン達には好評のようだった。
「コレ ウマイナ」
「コンナモノガ アッタノデスネ」
エレナさんとサワとカシはまぁ楽しそうに食べている。……一方の僕はダマと黙々と食べている。
本当ダマが隣にいるとボッチじゃない感じがして……いいね。
まぁ普通の昼食ならいいんだが今日は新生魔王軍の今後の方針を決めたいんだけど……やっぱり切り出さなきゃダメか……。
「オ ウガ ナ ニカイイタイ ソ ウダゾ」
僕が覚悟を決めようとしている時、ダマがなんの前触れもなく喋った。……ダマ、ナイスだけど……同時に僕の逃げ道も奪ったな。
エレナさんやゴブリン達は当然僕の方を見ている。……やるしかないな。
「……あの、そろそろ新生魔王軍の目標を決めたいと思いまして……」
……そろそろちゃんと喋れるようになりたいな……日頃から一緒にいるやつとかは大丈夫なんだけど。なんだかんだあってもまだ3日しか経ってないからな。
「あれ? まだ決めてなかったっけ?」
「ヤハリ オウガキメル ベキカト」
まぁそうなるよな……。一応この魔王軍のリーダーなんだしな。……なら僕が今1番やりたいことにしようかな。
「……なら僕は町を作りたいかな……ほら、町をつくったら……」
「ナルホド! ワガオウハ シロダケデナク マチヲツクルト!」
いや別にそんな大層なことでもなくて……ただ、街の長になれば自分で税とか取れるし楽かなぁって。難しいことは別のヤツに任せればいいし。
「街かぁ……ってことはここに街が出来るわけでしょ! 凄い壮大だね!」
……なんか凄い勘違いをされているような……。僕が言ってる町はこじんまりしているイメージなんだけどな……。
「オウヨ ワレワレ スメルノカ」
サワが質問してくる。……魔族の中でも魔物を迫害するものもいるからな。まぁ僕は特に迫害していたわけじゃないし、今ではゴブリン達に関心してるからな。特にそういうことをする気はないかな。
「……特にそういうことは考えてないかな」
「サスガ! ワガオウ カンダイ!」
ゴブリン達にとても喜ばれた。まぁそれに今の戦力は魔物だけだし。わざわざ士気を下げることはしないかな。
「ならフニル! 人間とかはどうするの?」
「……まぁ考えるかな……でも入れてもいいと思ってるよ」
人間に関しては思うところがあるが……でもここに作るんだったら近くの街の人間にもきずかれるだろうし……戦争とかはめんどくさいからやりたくないからね。…………いざとなったらやるけど。
「そっか……!」
エレナさんが泣きそうなほど喜んでいるような気がする。……これはこれで良かったのかもしれないな。
「シカシワガオウ マチヲツクルトハ ドウスレバイイノカ」
まぁ最もな質問だよな。僕だっていきなり町を作れって言われてもどうすればいいか分からないし。実際何から手をつければいいか分からないしね。
「んー? 難しいことはよくわかんないけど。 とりあえず人が集まればいいんじゃないかな?」
……まぁ魔物とか集まれば労働力にもなるし。カシみたいに頭が良い奴がいるかもしれないからね。
「……そうですね。 確かに色々な奴らが集まれば出来ることも増えそうですしね」
「でしょでしょ! ならそうしよう!」
エレナさんが身を乗り出して喜んでいる。……本当にわかりやすいなぁ。
「デハ ワタシタチノ ナカマヲヨンデキマショウ タダキョウリョクシテクレルカハ ワカリマセンガ」
うーん。ちょっと不安だけど……どうしようかな。
「大丈だよ! だって君たちの仲間でしょ! 私は信じるよ!」
「……ワカリマシタ キタイニコタエテミセマショウ」
……勝手に話が進んでるなぁ。……まぁもう呼ぶなとも言えないし。いいか。
「……じゃあ遠分は仲間集めってことで……」
ってあっちで盛り上がっちゃって聞こえてないか。ただ隣でダマがコクコクと頷いてくれている……本当お前だけだよ。
作者の報告
今日やっと自転車を直しに行った!




