意外と難しいと思っていたことがある日簡単に出来ることってあるよね
こないだ文量が少ないと言う指摘を頂いたのでちょっと増やしてみました!
僕はエレナさんとリカバ草を取りに行くために街を出た。どうやら僕達が来た街の出入口は南側でエレナさんの家のさらに奥には廃鉱があるらしい。廃鉱には魔物が出るらしいが、廃鉱までの道のりに魔物は滅多に出ないらしい。まぁエレナさんの体験談だが。
今僕達がいる所が北側の出入口でエレナさんの家に行くまでの森の一本道に似ているが魔物はよく出るらしい。これもエレナさんの体験談だが。
先程生贄の話を聞いて少し浮かない顔をしていたが、今ではすっかりいつもの調子に戻って勝手に説明を始めてくれた。まぁ若干空元気の気もするがこれは個人の気持ちの問題だし、僕に出来ることはまぁ無いだろう。
そんなことを考えていると今までの一本道から分かれ道が出てきた。左には立ち入り禁止と書かれていた。
「あっ! そうだ。右側には行っちゃいけないからね! ほらこの先が生贄を要求する……魔物がいる所だから」
またエレナさんのテンションが下がった。まぁ他人に感情移入出来るのはいい事でもあると思う。実際生贄なんかに指名されたら嫌だしな。…………あれ?右の奥の方に白い猫がいるな。随分と堂々たる歩きをしているな。
「ほらフニル! 立ち入り禁止って書かれるとめちゃくちゃ気になるのは分かるけど、今はこっちに行くよー」
白い猫に気を取られていたらエレナさんが随分と遠くに行ってしまった。……てかやっぱりエレナさんの足速すぎない?なんで数十秒であんな豆粒にしか見えない所に行けるの?
「…………今行きます」
エレナさんが止まってくれていたのが幸いだったがエレナさんの元まで10分もかかってしまった。それに急いだからか息も上がってしまった。
「おつかれ! さぁ行こう、リカバ草がある所までもうちょっとだから」
キツイなぁ。エレナさんのもうちょっとは長いんだよな。僕の大魔王みたいに……そういえば魔王城どうなったかな。それにボティスとか他の魔王はどうしたんだろうな。
「ほらフニル! 歩くの遅いよー」
……また随分と遠くにいるな。それに……坂道かぁ。きついなぁ。
「はい! おつかれ! ここが目的の場所だよ!」
僕は坂道を登り切った。そこに広がる光景は……今までの森の道とはうって変わって見渡す限りの草原が広がっていた。草原の中には獣系の魔物がチラホラと見えた。……もしかしてこんなだだっ広い場所から探すの……そういえばリカバ草の特徴教えてもらうの忘れたぁ。
「じゃあフニル。この草原からリカバ草を探すんだけど……これから”search”って魔法を覚えてもらうよ!」
あれ?魔法ってそんなに簡単に出来るものだっけ?
「いい? この魔法の基本はね…………とりあえず目に魔力を集中させれば出来ると思うよ!」
あー、エレナさん。あなた忘れたな。教え方。……まぁいいや、自力でやってやる。ええっと目に魔力を込める……。
僕はとりあえずコメカミに力を込める感じを想像しながら目に魔力を込めた。するとエレナさんや魔物が少しだけ光ってみえる。そして草原の中にチラホラと光る草がある。
「……あの、なんかエレナさんとか魔物とかが光って見えるんですが……」
「そうそう! 魔力があるものを見分けることが出来る……それがsearchって魔法だよ!」
へぇ。これが魔法か……意外と簡単に出来るな。
「ちなみにリカバ草は魔力が通った雑草だからこれが使えないと見つけられないんだよね。まぁ私は出来ないけどね!」
ふーん。……あれ?これが出来ないってことはどうやって最初のクエスト達成したんだろう……もしかしてそこらかしこの雑草抜いてきたとか。
「……あの、この魔法が出来ないんだったらどうやってこのクエストを達成したんですか?」
「あー。最初のクエストは人によって違うんだよ。私は戦士だから……確か魔物の討伐だったような」
そういえばリナさんがオススメの役職を紹介するって言ってたけどそういうことなんだな。
「さぁフニル! 私じゃどれがリカバ草か分からないからどこら辺にあるか教えて!」
エレナさんは早く動きたくてうずうずしているようだ。
「……えっとそっちの右の方にいっぱいあるからそこがいいかと」
「うん! じゃあ行こー」
そういえば僕って闇魔法が地味に使えるみたいだし……今度練習してみようかな
作品秘話。
リカバ草とはrecovery、回復から取ってます。
まぁ分かる人は分かったかな?
こういうの後書きに書いていこうと思います。