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恋の色 参

可愛い私を振るなんてあり得ない。

私がみんなに好かれてなきゃいけないし、みんなは私を好きじゃないといけない。

だから!だから!理夢と、悠里…あいつらはっ!絶対に許さない。




「おはよー!」


「おはよ、理夢!」


卒業式が終わり、一週間。私は今日、優奈と遊ぶ約束をしていた。


「でぇ?悠里とはどうよ?」


「へっ!?えあっ、えっと、その…」


「キスとかした?」


「キッキキキス!?」


「めっちゃ慌ててるじゃんかー!…もしかして、まぁだそこまで行ってないの?」


「行くわけないでしょぉぉ!」


優奈がニヤニヤしながら話しかけてくるのを、私は顔を真っ赤にして反論して、それに、悠里君とは最近話せてないし…と小声で言うと、聞き耳を立て、本当!?と声をあげる。


「もぉー!優奈ったら、地獄耳!」


「はいはーい褒め言葉ですー!…へぇ、そーなんだぁ、話せてないのねぇー…へぇ〜」


「な、なに?」


「いんやぁー?なんでもありませんけどぉ?」


「もぅ…なんなの〜?」


「なんでもなーいよー?」


笑いながら言う優奈に、ちょっと腹を立てつつも、今日の遊びは、結構楽しみにしていたので、それの話に変わり、私は電車に乗って優奈と話す時も終始ニコニコとしていた。


「やっと着いたー!」


「結構電車に揺られたね〜」


「あれ、理夢と優奈?」


「ふぁっ!?」


「お、いたいた!」


どういう事!?と私が優奈に目線を送ると、パチンとウィンクを返され、二人が最近話せてないって風の噂で聞いたからねー!と元気良く言ってきた。


「だっ、だからって、悠里くんと、こ、こんな、デートみたいな事…!」


「理夢は悠里とデートしたくないの?」


「!し、したいよ!」


「じゃあ決定ね♪」


「あっ、」


「ではでは、お二人さん、仲良くねー?」


優奈は、ニコニコと笑って、はいこれとガイドブックを渡すとそれじゃ!と走り去ってしまった。えっちょ、と私は追いかけようとしたのだが、腕を優しく掴まれ、グイッと引っ張られた。


「ゆ、悠里くん?」


「…あの、さ。理夢、俺とデートしたくない、のか?」


「そ、そんな事ない!悠里くんとデートなんて、夢を見てるみたいに幸せだし、すっごい、やりたかったし…」


「…じゃ、行こうぜ。」


「う、うん!」


悠里くんが前を歩き、私はその後ろを真っ赤になった顔を隠すように下を向いてぽてぽてと歩く。


「理夢。」


「えっ!あっ、」


「早く。」


「う、うんっ。」


妙に冷静な悠里くんに驚きつつも、出された手を握ると、悠里くんが私と手を絡めて、いわゆる、恋人繋ぎと言うものになった。


「あの…悠里くん…」


「ん?なに?」


「ど、どこ行く?」


「…お楽しみ、ってやつかな。」


「ふえっ?」


私がびっくりして、目を白黒とさせていると、悠里くんが優しく微笑んで、私の頭をぽんぽんと叩いた。


「理夢って、可愛いよな。」


「ふぁっ!?あのっ、どこがっ」


「そーゆー所が!」


「あ、アリガトウゴザイマスっ」


「なんでカタコト?」


「あの、えっと嬉しくて、?」


「喜んでくれたなら、嬉しいな。」


「ありがと、あの、とっても嬉しい。」


私が下を向いて、きっと赤い顔を隠していると、悠里くんが動いたのを感じて、パッと顔を上げる。


「「あのっ!」」


「あっ、理夢からでいいよ?」


「ううん、悠里くんから…」


「「…」」


こういう時、優奈が居てくれれば早く言えよー?とかふってくれるのに、なんで二人きりっ!?もぉ、本当に…


「あのね、私、悠里くんの事、本当に大好き、で…あの、これからもっと、一緒、に…いたくて…」


「俺も、同じ。」


「ほんとう?」


「あー…でも、ちょっと違うな。」


「えっ?…そんな…」


私がしょんぼりと頭を下に向け、あぁ、今日はこんな事ばっかりだ…最悪。折角、優奈が計画してくれたのに、ごめんね、優奈…


「理夢が考えてるような事じゃないよ

?」


「それって、どう言う…」


悠里くんがそれは…と口を開けた瞬間。ドンっと悠里くんが押され、私はその誰かのせいで、尻餅をついた。


「うわっ!」


「悠里くん!?」


悠里くんが押されたのはふみきりの近くで、体制をくずした悠里くんがふみきりに落ちそうになるのを見て、私の体は勝手に動いた。


「…やめて!悠里くんが死んじゃうくらいなら、わたしがっ」


「理夢!?」


ドンっと落ちる悠里くんに体当たりをして、私は電車に轢かれた。そこから意識がブラックアウトして、悠里くんの私を呼ぶ声と、なんでだろう、鈴ちゃんの声が、微かに…


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