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血色の黙示録  作者: 翡翠蝶
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序章〈彼女は世界をまだ知らない〉

『寒い』

彼女が最初に思ったことはそれだった。何故か(わか)らないけど、途轍もなく寒い。けれど彼女は暖を取る方法が解らない。

否。彼女は全てが解らなかった。自分の年齢も、人生も、家族も。自身の感情すら彼女は解らない。

ああ、此処はドコだろう?何故、こんなに寒いの?



『私は、一体誰なんだろう?』




思い出したい。でも、思い出してはいけない気がする。


『寒い、寒いよ。』


───────────母さん。





世界は、いつしか壊れた。いつ、壊れたのかは定かではない。確かなのは、世界を壊したのは人間ということだ。【正義】という名の欺瞞を掲げ。ただ、ひたすらに人間ではないものを蹂躙する。

それがセカイの掟。人間という種族の掟だ。

人は、やがて知るだろう。【正義】という大きな罪を、過ちを犯してしまったということに。



「さあて。人は、いつ自身の過ちに気付くかのう?」

どこかで、魔女が密やかに笑った。


さあさあ、ご覧あれ。

世にも不思議な〈世界〉という名の悲喜劇を。

静かに黙示録が開かれる。

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