表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シィーラ  作者: 赤紫
2/7

二章 学校破りー始動ー

プロローグ


この世界には、漫画や小説にあるような特別な力があった。それについては認めよう。だが、俺は今までと、違う生活をしようとは思わない。普通に、平凡な人生を選ぶことも可能だと思っていたーーあの時までは……。


一日目


「次のターゲットはここだな」

「そうはさせませんよ」

「なんだ貴様は?」

「この学校の管理者です」

「俺を捕まえる気か?」

「機関に逆らうことはお勧めしませんよ」

「なら、これでどう?」

「……!」

「わかってくれたみたいで嬉しいよ。手を出さないでね」

「生徒たちに任せるしかないのね……」


今日は、朝から生徒会の動きがおかしい。

「なあ、今日なんか生徒会の動きおかしくねえか?」

「ああそうだな」

やはりみんな思っているようだ。


ピンポン・パン・ポーン


「生徒会からの連絡です。以下の生徒は、至急生徒会室まで来てください。三年生、市村、桑原。二年生、夏川、塚原、虎谷。一年生、高堂、月影。以上。繰り返すーー」

呼ばれた。心当たりはないのだが。

「俺だけ仲間はずれかよ」

「いくぞ、真樹」

「わかった、秋貞」

「おいてかれた……」

「正大ドンマイ」

ワイワイ言ってるクラスメイトを背に、俺と秋貞は生徒会室に向かった。


生徒会室に来ると、既に全員そろっていた。

「全員そろったな。これから話し合いを始める」

そういって話し始めたのは生徒会長、高堂 利幸。

「単刀直入に言おう。学校破りから挑戦状が届いた。生徒会の中で、意見がまとまらなくてな。どうしたものか意見がほしい」

「会長。素直にいいやしょう?」

茶々を入れたのは、会計の中富 靖浩。

「素直にいってるさ」

「嘘はいけねぇさ。あんたが臆病なだけだろ」

「いい加減にしなさい。中富」

次は、副会長の文部 美波。

「文部さん、あなたもあなただ」

「話を進める」

「ちっ」

「学校破りは対戦を希望してきた。だが、普通に考えて罠だ」

「だから逃げるのか」

「いい加減になさい」

どうやら、生徒会の中も一つじゃないようだ。

「結論にいこう。君たちにも意見を求める」

意見を求められてもな……。

「戦うべきか? 逃げるべきか? その二択だ、決めろ」

そういわれてもな。

「どう思うよ?」

「そういわれてもな」

とりあえず、秋貞と話し合っては見たが結論は出ず。

「じれったい。俺か会長か、選べ」

ついに学校破り関係なくなった。

「いいから、決めろ」


結局、二勢力に分かれた。そして、

「会長派と俺派で決闘だ。勝ったほうの意見に従う」

「会戦は今週の土曜日。日曜日には奴らが来るからな」

「わかった。各自作戦を考えとくように」


俺と秋貞は会長派である。あとは、会長の高堂、副会長の文部、一年の高堂の五人である。

対する相手は、会計の中富、書記の木山 悠、二年の、夏川、塚原、虎谷、一年の月影の五人である。


四日目


さあ、色々あって会戦の日となった。一応の作戦会議と修業はした。

「さあ、始めよう。会長?」

こちらの作戦はこうだ。桑原のクローン能力で、数を増やし撹乱。追ってきた敵を各個撃破だ。

来たようだ。

「あんたは外れくじだぜ、先輩?」

「そいつはどうかな。ー樹海プラントー」

修行で身に付けた技だ。

「ききませんよ。先輩」

「なんだと……」

「ー鋼鉄アイアンー。あらゆる攻撃を無効化する。そして、」

「くそ……」

「一部だけにすることで、攻撃にもなる」

手だけを鋼鉄にしたパンチは、ダメージが半端ない。

「ー樹木棺桶ウッド・プリズンー」

「なんだ、これは?」

「今の目的は、倒すことじゃない」

「くそ! だせ!」

「おとなしくしていてくれ」

そう、各個撃破とはいっても、俺の目標は倒すか、足止めである。

「じゃあな」

「くそぉおお」

さて、次の場所へ行くか。


「さっきはよくもやってくれたな」

「なっ」

もう、あの檻破られたのか……

「ー鋼鉄拳アイアン・ナックルー」

「ー樹海プラントー」

「ー蒼焔ブルー・フレイムー」

「!!」

相性的にもう、ダメである。俺は敗退。


結果を言おう。負けた。しかも、たった一人にほぼ壊滅させられたのだから。


五日目


「結論は出たか?」

「受けて立つ」

「そうか。ならば七人。来週の土曜日に来る」

「わかった」

「じゃあな」


六日目


生徒会新会長 中富によって、全校生徒に召集がかかった。最強の七人を探し、学校破りとの対戦へ向けて、準備をするそうだ。俺はその一人に選ばれた。

「俺が今呼んだのが、選ばれし七人だ。改めて自己紹介をしてもらう」

今、生徒会室には七人の人間いる。

「まず俺は、中富 靖浩。新生徒会長だ」

言わなくてもわかるだろう。

「俺は高堂 利幸。元生徒会長です」

元・生徒会長です。

「あたしは文部 美波です。副会長です」

ここら辺は、生徒会なのでわかるでしょう。

「私は木山 悠です」

我らが書記様、木山 悠です。長くなりそうなので割愛、愛です。

「僕は姫島 晶。生徒会庶務だ。よろしく」

あれ? こんなのいたっけ? いたな、いた。

「俺は夏川 亨。新会計です」

いつぞやの鉄の奴だ。次は俺の番だな。

「俺は市村 真樹です。よろしくお願いします」

「まあ、これで情報交換はいいだろう。来週の土曜日。忘れるなよ」


十一日目


「よく来たな、学校破り」

「出迎え感謝します」

「まずは一人目、市村さん」

「了解」

いきなりか。まあ、相手も弱いだろう。

「こちらは、黒羽 九朗」

「参上仕る」

「よろしくな」

「ーファントムー」

いきなりかよ。しかも、幻覚とは。

「諦め給え」

「ー大樹海ジャングルー」

「なにぃっーー」

どうやら勝ったようだ。幻覚が消えた。最もただの力技だが。

「二番目、夏川」

「やってやるぜ」

「こちらは、志熊 雲雀」

「いくぜ。ー創造手腕クリエイト・アームズー、千手鉄拳」

「ー鋼鉄鎧アイアン・メイルー」

「無駄無駄無駄」

「くっ」

「絶!」

どうやら勝負あったようだ。これで一勝一敗。

「気を取り直して、三人目。木山さん」

「はい」

「こちらは、佐々木 える」

「参りますわ」

ここにきて、女対決だ。

「ー不可視化インビジブルー」

「甘いですよ。ー水華芸術アクア・アートー」

「無駄ですわ。見えてなければ聞きませんわ」

「無駄は、こちらのセリフです」

「なーー」

「水も滴るいい女ね。さようなら」

勝負あり、さすがです、さすがすぎます。

「四人目は、文部さん」

「わかりました」

「鹿野やれ」

「ー光線ビームー」

「いきなりとは、余裕がないですね」

「うるせぇ」

「ー気温低下フリーズー」

「なに! 光線が凍っただと」

「ー気温低下フリーズー」

「く……そぉ……」

三対一、これで勝ちは決まったな。


「粋がるがいいさ。この後、貴様に勝ち目はないのだからな」



次回は延長戦。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ