死神の初恋
今回は劇の内容です。
一人ぼっちの少年がいました。
とても美しい少年でしたが、孤独に生きていました。
彼の名前はヒースと言いました。
ヒースは死神でした。
少年は、幸せも喜びも知りませんでした。
人と関わり合う意味を知りませんでした。
仲良くなった人間は、みんな死んでしまいました。
会話をした人間は、みんな死んでしまいました。
近づいた人間は、みんな死んでしまいました。
だから、少年は誰とも関わろうとせず、楽しそうに話す人間達を水晶から眺めているだけでした。
彼は、人間の少女に恋をしました。
そして、殺意と愛を知りました。
少女の名前はラヴェンナと言いました。
少女に惹かれれば惹かれるほど、死神としての本能で殺意が膨らみました。
だけど、殺したら、近づいたら、もう二度と彼女に会えなくなることがわかっていたので、殺意を殺しながら生きていました。
ある日、ライトというハンサムで、明るく、爽やかな青年がラヴェンナに恋をしました。
ラヴェンナもライトに惹かれていきました。
ヒースは、嫉妬と殺意と憎しみで押しつぶされようになりました。
ラヴェンナがライトとキスをしているところを見たときに、死神はもう自分が抑えられなくなりました。
一人きりで様々な感情を抱え続けた。
もう失った時間はもう戻らない。
孤独で溺れていた時間を笑顔で埋めることなんてできない。
君の距離はこれから先も縮まらない。
君は、俺から遠い存在になっていく。
大好きな少女に愛されないことはとても辛かった。
俺を愛してくれない君なんていらない。
「バイバイ、ラヴェンナ」
少年は、大好きな少女を殺してしまいました。
やがてヒースは、少女を殺したことを後悔して、太陽の光を浴びて自殺してしまいました。
これは救いようのない悲しい愛の物語。
今日は、あと一回……18時頃に載せます。




