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歪んだ欲望

 そしてこの人です。この人はかなり狂っています(笑)

 僕、ルークは、レッドに銃で撃たれたが、銃弾の一部が懐中時計にも当たっていたため大したけがではなかった。

 夕方ごろ、突然、メラニーへの恋心も嘘のように消えてしまった。

 しばらくしてから、エリックが、血まみれたのノエルを運んできた。医者も一緒だった。ノエルは、意識を失っていたが、まだ生きていた。

 エリックは、ノエルを僕に託して去って行った。

 ノエルの治療が終わってから、目覚めるのをずっと見守った。

 僕は優しい人間ではなかった。

 ノエルの無事を願っていたわけではない。

 ノエルと新しい関係を築けることを期待さえしていた。

 ノエルが一生歩けなかったら僕がノエルに付き添えばいい。

 ノエルの目が見えなくなっていれば僕が杖になればいい。

 彼女が僕を空気みたいに必要としてくれることを願った。

 3日後、目が覚めた彼女は記憶喪失となっていた。

 純粋で、穢れを一切知らないかよわい少女は、僕を必要としてくれた。

 その途端、幸せと呼べるような満足感がわきあがってきた。

 それでいい。

 ノエルは、こうして僕を必要として生きればいい。

 僕だけに依存していけばいい。

 僕が少女を作り変えて見せる。

 ノエルを殺そうとした奴らなんかには、決して彼女を渡さない。

 彼女は、僕のものだ。


 少女の全てを支配したかった。

 

 彼女の世界が僕を中心に回っていくことを願った。


 逃がしてやることも、譲ることもできそうにないな。


 僕は、冷たく、狂気を孕んだ笑みを浮かべた。



 読んでくださりありがとうございます。

 次の投稿は20時です。

 

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