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EP31 あなたの匂い

お読みいただき、まことにありがとうございます。

 東大島鷹志は放課後の科学実験室にソフィア・カーリンを呼び出し、スタンガンを撃ち込んだ。

 意識が朦朧として、足元から崩れ落ちるソフィア。

 東大島の指示で仲間2人が動く。

 どちらも黒のフェイスマスクをかぶっており、顔は見えない。

 実験室の大きな机にマットが敷かれる。

 そこに仰向けに寝かされるソフィア。

 東大島が顔を緩ませて言う

「さあて、ゆっくりと楽しませてもらおうかな」

 ソフィアは顔を紅潮させながら、

「学校でこんなことして、許されると思ってるの?」

 と睨み付ける。

 しかし東大島は、

「人生は奪ったもの勝ちなんだよ!」

 と言ってソフィアの胸のふくらみへと両手を伸ばしていく。

 黒いニットの豊かな膨らみを指で包み込む。

 最初は味わうように撫でていたが、だんだんとねちっこく揉みしだいていく。

 屈辱にゆがむソフィアの顔。

 それでもスタンガンのせいで体に力が入らず、抵抗できない。

 ソフィアの青い瞳から大粒の涙がこぼれ落ちる。

「やめて! やめなさいよ!!」

 叫ぶソフィア。しかし声はどこにも届かない。

 フェイスマスクの一人がビデオカメラを回し始めた。

 東大島の手は左手でふくらみを揉み、右手はソフィアの下半身に延び始めた。

 その指は柔らかな白い太ももの感触を味わうように滑っていく。

 美脚の内も外も撫でまわした後、その指は股間に向かっていった。

「やめ…」

 ソフィアの声の勢いが次第に失われていく。


 そのときドアが激しく開く音がした。

「馬鹿な! 内カギは掛けたぞ!!」

 叫ぶ東大島。

 フェイスマスクの男が言う。

「実験準備室の内ドアから侵入されました!」

「なんだと!?」

 東大島がカッと目を見張る。

 確かに内ドアが開き、そこに男が立っている。

 顔には覆面レスラー・ライオンマスクの派手な仮面をつけていた。

服は体育授業用のジャージを着ている。


「てめえ、誰だ?」

 東大島が問いかける。

 しかし覆面男は答えない。

 東大島は目を吊り上げ、男たちに命じる。

「こいつをやっちまえ!」


 ライオンマスクはカメラを回していた男の正面に回り込む。

「ふざけた格好しやがって!」

 カメラ男が叫びながら殴りかかってくる。

 しかしライオンマスクはその拳を見切ってかわす。

 と同時に、相手の懐に潜り込んだ。

 次の瞬間、ライオン男は右のアッパーでカメラ男のアゴを上に吹き飛ばす。

 続けざまに頭上へとオーバースローフックを叩きつける。

 カメラ男の体は床へ大きな音で叩きつけられ、動かなくなる。


 すると、もう一人のフェイスマスク男がにじり寄って来た。

 スタンガンを右手に持っている。

 それを見て東大島が吠える。

「こっちにはスタンガンがあるんだ。負けるわけがねぇ。やっちまえ!」

 余裕の顔で実験テーブルの上に腰かける。

 そのまま脚を組み、高見の見物と洒落込む。

 

 フェイスマスク男が、

「任せてください」

 と東大島に振り向いたと同時だった。


 ライオンマスクの回し蹴りが、男の後頭部をとらえた。

 鈍い音ともに、その体は脱力し、前のめりに倒れる。

 スタンガンが床に落下する金属音が響いた。


 それを素早く拾ったライオンマスク。

 東大島に突進してスタンガンの電撃を首筋に見舞う。

「うああっ、痛え!!」

 逃げようとする東大島。

 執拗に電撃を与え続けるライオンマスク。

 なんとか逃れた東大島だが、もう動きは鈍い。

 ライオンマスクは左のアッパー、右のフックのワンツーで東大島の顔面を揺らす。

 完全に脳震盪を起こし、東大島は実験テーブルにのびてしまった。

 ライオンマスクは彼らが持ってきたビデオカメラを自分のバッグにしまった。


 無言で去ろうとするライオンマスク。

 そこに後ろから、しがみつく影があった。

 ソフィアだった。

「あなた、獅堂でしょう…」

 ライオンマスクは答えない。

 ソフィアが言う。

「だって、獅堂の匂いがするもの」

 これまで一度も聞いたことのないような甘ったるい声だ。

 ライオンマスクは背中に熱い感触を感じる。

 これはきっとソフィアが流している涙の温度だ。

「あなたの匂いが好きなの…」

 それでもライオンマスクは無言のまま、ソフィアの腕をほどくように去っていく。


引き続きどうぞ、よろしくお願いいたします。

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