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EP3 光を浴びる者たち

 こんにちは、

 お読みいただき、まことにありがとうございます。

 東光学園の入学式は3000人が収容可能な「第一講堂」で行われる。

 辻獅堂(しどう)は、その巨大な建造物を見上げる。

 アーティステックで優雅な曲線を描く外観。

 まるでコンサート会場だ。


 入場するとフカフカの赤じゅうたん。

 その先には映画館のような両開きドアがある。

 ホールには一流劇場のような豪華シートが並んでいた。

 腰かけて待つと、照明が突然、真っ暗になった。

 すると勇壮な音楽が流れ出し、スクリーンに

〈Welcome to High performing school〉

 との文字が映し出された。


 続いて流れたのは大学への進学実績。

 日本の最高峰・東京大学の赤門の写真とともに、

〈2069年東京大学合格者162名 日本NO.1〉

 とのテロップが流れる。

 続いて日本プロ野球で剛速球を投げるピッチャーの映像が流れる。

 そしてサッカーのワールドカップでゴールを決めるサッカー選手。

 いずれもこの学校の卒業生だ。

 さらには名門オーケストラで活躍するOG。

 漫画家として活躍するOG、映画監督として活躍するOGが紹介された。

 最後に、

〈You can be one of them!〉

 のテロップとともに映像は終了。


 と同時に照明は明るくなり、DJ調の司会の声が流れる。

〈続いては新入生首席からのメッセージだ!〉

 壇上に上がったのは凛とした紺色のパンツスーツの女生徒だった。

 髪型は洒落たボーイッシュなショートカット。

 大きな瞳は見るものを刺すような目力を発している。

「私は速水優芽と申します」

 彼女は時候の挨拶、そして感謝の思いを丁寧に述べた。

 そして最後に、

「日本は今、世界の中で弱い国へと落ちてしまいました。私たちの手で強い日本を取り戻しましょう!」

 と力強く締める。

 入学式の派手な雰囲気にテンションが上がった観衆から、大きな拍手が起こった。

 間髪を入れず、MCはリズミカルにアナウンスを流す。

〈お待ちかね、学園のスター、スーパー裕一郎の登場だ!〉

 すると女生徒たちから黄色い声が上がる。

〈東光学園3年、生徒会長、大泉裕一郎からのアンサーを聞こう!〉

 会場のテンションが、さらに上がる。

 その歓声とも悲鳴とも付かぬ声は、会場じゅうを揺らす。

 まるで人気アイドルのコンサート会場だ。

 

 壇上に上がった大泉裕一郎は目を閉じて熱狂が収まるのを待つ。

 身長は180cmほど、ウェーブのかかったロングの毛をなびかせている。

 涼しげな目元、高い鼻筋、白い肌。 

 知性を感じさせる端正な顔立ちだ。

 会場の歓声が収まると、大泉は話を始めた。

「皆様は優秀な生徒だ。私が何を言っても釈迦に説法だ。挨拶は簡単にさせてもらう」

 会場中の視線が集まる。

「君たちは自由な学園に入った。しかし同時に大きな責任も背負った。これからの行動は、そのまま君たちに跳ね返る。貴重な時間を後悔なくデザインしてほしい。以上だ」

 呆気に取られたような新入生たち。

 最初の拍手はまばらだった。

 しかしそれは次第に、音量と迫力を増していく。

 そしてあっという間に、歓声とともに大きな渦を巻き起こしていく。

 女生徒たちからは黄色い声で裕一郎コールが起き始める。

 タイミングよくテンションが上がるハイテンポな音楽が流れ始める。

 大熱狂の中、入学式は終了となった。


引き続きよろしくお願いします!

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