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EP27 虚ろな瞳

お読みいただきまして、まことにありがとうございます。

 誘拐されて倉庫に連れ込まれた緑川綾乃。

 3人の男たちに体を抑えられ、胸の膨らみへと手を伸ばされる。


 そのとき、大きな鈍い衝撃音が響いた。

 アロハ男の体が前のめりに崩れ落ちる。


 綾乃が凌辱される直前、獅堂は音を立てずにアロハ男の背後へ忍び寄っていた。 

 そして後頭部に強烈な回し撃りを見舞ったのだ。

 キックは強烈にヒットし、アロハ男は脳震盪を起こして倒れた。


 予想すらしない出来事。

 残りの2人の目は倒れたアロハ男に釘付けになる。


 その瞬間、獅堂は次のターゲットへ移動していた。

 ロックオンしたのは丸刈りジャージ男。

 綾乃に体ごとのしかかって抑えつけており、背中はまるで無防備だ。


 その頭上に獅堂は、真上から、右足のかかとを振り下ろした。

 瞬間、丸刈り男の顔が上下に激しく振動する。

 そのまま体は動かなくなった。


 ただ一人残ったスーツ男。

 ビデオカメラを放り出し、全速力で逃げ出した。

 倉庫のドアを開け、黒い車に乗り込むと、急発進で逃げ出していく。

  

 倉庫に戻ると、獅堂はビデオカメラの記録カードを抜き出し、取り出した。

 そしてカメラごと蹴りを加えて破壊する。


 そして綾乃のもとに向かう。

 綾乃は乱れた胸元も直さないまま、口を半開きにして、虚空をみつめていた。

 純白のブラと乳房のふくらみも、あわらにしたままだ。


 獅堂は自分が着ていたグレーのパーカーを綾乃に着せた。

 綾乃の反応はない。

 前をぼうっと見つめたままだ。

 獅堂は、ため息をつき、綾乃の手を握って立ち上がらせた。

 そしてその手を引いて、倉庫の外へ連れていく。


 獅堂は待たせてあったタクシーに綾乃と共に乗り込む。

 綾乃はずっと無言だったが、住所を聞いたときだけは口を開いた。

 獅堂はその場所をスマホで検索して運転手に道順を教えた。

 綾乃の様子はずっと不穏なままだった。

 獅堂は仕方なく車内でも彼女の手をずっと握っていた。


 獅堂は綾乃の家の前までタクシーを付けると、彼女の手を引いて降ろした。

 野球グラウンドができるぐらいの大きな邸宅だった。

 門も馬鹿みたいに大きくご立派だ。

 認証システムで開くらしく、画面付きのインタフォンが設けられている。

 その上には防犯カメラも備わっている。

「一人で帰れるな?」

 聞くと綾乃はうなずく。

 そして顔認証で門を開け、豪邸に帰っていった。

 見届けた途端、獅堂は大きなくしゃみをした。

 半袖のTシャツの腕に鳥肌が立っていた。

 パーカーは綾乃に貸してしまっている。

 5月中旬。まだ夕方の風は寒かった。


引き続きどうぞ、よろしくお願いします。

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