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1人目 金重賢人

「はーいみなさーんこんにちはぁー!」

私は先生を押し倒して黒板の前に立った。

「は? 何でお前が仕切るんだよ」

藍澤亜里佐がキレる。

まあ、そうなるかと思っていた。

だけど無視。ゲーム説明があるから。

「今日はみんなであるゲームをしていきたいと思います!」

「おい、久山?」

「ダメダメ。先生もゲームに参加するんだから」

全員私を助けなかったから。全員敵だ。

「まず、最初は……」

「んー。どうしよっかなー」

「おい! 早くしろよ!」

「あー遅くなっても大丈夫。上の人に言ってるから」

「あ! そうだ! くじ引きにしよう!」

ルールはとても単純だ。赤いマークがある割り箸を引いたらあたりだ。


「あたり引いた人ー?」

「俺!」

あたりを引いたのは出席番号八番、金重賢人だ。

金重は嬉しそうに言った。

「おめでとうございます! あたりの人には、私のお姉ちゃんとデートできます!」

「え、まじかっ!」

「お姉ちゃん、入って!」

コツコツと上品な歩き方をして入ってきた。

「え」

金重は言葉が出ない状態だった。

そう、私の姉はすごく美人だ。

「金重賢人くんかな?」

「は、はいっ! そうです!」

金重賢人は綺麗なお姉さんを見ると口が良くなる。

「じゃっ、行きましょ」

「はい!」

嬉しそうに歩いて行った。


「あたりを引いた人や、ゲームに勝った人はご褒美があります。最後まで残った人は……どうなるか、分かりますよね?」

そう私が言うとみんなが震え出した。

「こ、○ろされる……?」

「あ、流石にしないよ! 犯罪だし!」


「金重くん、どこ行きたい?」

「俺、ここら辺、あまり知らないので……」

金重賢人たちがいる所は都会だ。学校とものすごく離れている。

「じゃあ、いい所教えてあげよっか」

「いいんですか⁈」

「ええ。あ! 言ってなかった。私、久山菜奈恵。久山亜悠の姉。亜悠とは仲良くしてる?」

「も、勿論です!」


すると、後ろから

「な、菜奈恵……?」

という声が聞こえた。

「あ、ゆ、有也さん! えっと、これは、その……」

「あ、俺は、か、彼氏では……」

金重賢人は言ったが、聞こえていなかったようだ。

「二股か⁈」

「ち、違うんです。有也さん。この子は……」

姉が必死に言う。

「まぁ、いい、お前、ついて来い」

「は、はい」

姉は一人になった。


「亜悠、上手くいったよ! あとはお兄ちゃんが何とかしてくれるよ!」とイヤホンから声が聞こえた。

私は「り」と答えた。

これはクラスメイトにバレないように了解を略して「り」と言っている。


あ、言い忘れたね。

「有也さん」という人は、私の兄だ。久山有也だ。

見た目は怖いが優しい。

下手だな

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