14.王の願い
王子王女に試練を与え、それぞれが課題に取り組む中、私は1人考えていた。
これで本当に良かったのかと…
王子王女それぞれが人間として成長できる道を考え、預言をうまく活用しながらも誰が次の王になろうともうまくいくようにしたつもりだ。
私が王になってから、人材の登用や隣国との融和政策など、国が国として存続していくために必要であることを推し進めてきた。だが、いざ自身の命が尽きかけるとなった時、本当にこれで良かったのであろうか。もっと出来る事があったんじゃないかと。
こんな時いつも振り返る苦い思い出がある。
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幼き頃、よく城を抜け出し、城下町にお忍びで出かけていた。
同世代の少年たちと遊びながら楽しくしていた。そこで出会ったのが、のちに宰相となるザイアスだった。
とある日、近くで戦争があると聞き、私たちは面白そうだと少し遠くの高台にあがり、それを見に行った。
おとぎ話や物語で語られるような戦いをイメージしていた私たちは、衝撃を受けた。
そこには、怒号が飛び交い、血で血を洗うような凄惨な現場だった。前線では多くの血が流れる中で、後方で指揮している者や貴族などは、自分の元には戦火は届かないだろうと豪勢な食事をしている様子が見て取れた。
「こ、これが戦場だというのか…人の命を使ったゲームのようではないか…!!」
「人の命を何だと思っていやがる…」
私たちはその時、互いに決意した。自分達の時には、絶対に戦争を無くそう。と
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そこからここまで、よく来たものだと感慨にふけっていると、ザイアスが部屋に入ってきた。
「今日の調子はどうだ?各王子王女の報告が上がってきているが、聞くか?」
「調子は上々だ。本当に間もなく死ぬのか疑わしいぐらいにな。それで?」
「あぁ…まず第一王子だが…」




