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王様は名君として、名を遺したい  作者: 司


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11.第三王子の試練Ⅰ


城下町のある一軒家から一人の青年が出てくる。

青年というには少し幼さの残る面影だが、彼の目は爛々と輝いていた。見えるものすべてが新鮮だった。


「城下町で暮らし、民の心を掴む政策を行え」


第三王子のユリウスは、未だ()()という自覚があまりなかった。

彼の世界の全てが王城だったからだ。それゆえに城下町という存在も絵空事だったのである。


()()()()、これから父さんは、仕事に行ってくる。母さんと二人で家を頼むぞ」

「わかったよ()()()、気を付けて行ってきてね」

そう言って家から出てきたのは、護衛兼父役の騎士であった。


彼が城下町で暮らす上で、条件がいくつかあった。

護衛を必ずつける事、身分を誰にも明かしてはいけない事、城下町の学校に通うことなど

そのため、護衛は父役として、ユリウスに付くこととなった。


ユリウスは父を送り出すと早速、行動を開始した。


「自分の足で、城下町を見ないと何もはじまらないよ!」

ーーーーーーーーーーーーーー

母親兼護衛には行先を告げつつ、彼は歩き始めた。


「まずは市場にいってみよう!多くの人が集まるというし、城下町を知るには一番だ!」

そう思い歩き始めたが、市場がどこにあるかを知らないことに気づいた。

どうしようと立ち止まっていると後ろからぶつかられた。


「痛っ!」

「うわっ何こんなところで突っ立てるんだよ!邪魔邪魔!早く市場に行かねぇと売り切れちまうよ!」


自分からぶつかっておいて、なんて奴だと思いながらも、どうやら市場に向かう途中らしいと気付き、後をつけることにした。


しばらく後をつけていると、だんだんと周りが賑やかになっていった。


「これが市場かぁ。」

こんなに多くの人がいるのを初めて見た。何かを売り買いしている人もいれば、道端で立ち食いしている人もいれば、音楽を奏でて日銭を稼いでいる人もいる。

見るものすべてが新鮮だった。


どこか露店を見てみようと足を踏み入れる。

「なるほど、ポテトが一つで300円か…こちらの人参は3本で400円…米はキロ単位で売っているのか」

「おう、坊ちゃんお使いか何かかい?まとめて買うなら安くしておくよ。」


露店の店主に話しかけられるが、物の価格の事で頭はいっぱいだった。


「おっちゃん。何個か聞きたいんだけど、大体一食あたりどんぐらいかかるもん?」

「そうだな~4人家族で、大体1,500~3,000円の間ぐらいじゃないか?」

「そうなんだ~ありがとうおっちゃん。このりんご一個頂戴な。」

「あいよ。りんご1個で200円だ。」


りんごを齧りながら市場をぐるりと回る。活気に満ちており、ゴミなども落ちておらず整った場所だなと思った。


しかし、その市場を一歩外れれば、()()()()()()()()()()ものが溢れている事に気が付いた。


「これが城下町の現状か…貧富の差が大きく出ているのだな…」

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