表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/7

04 焼熊

不定期更新です。

PVか100いきました。

ありがとうw

「ちょっ! おいっ!!」


 うむ、琥珀同様甘味がある。

 氷砂糖の様に甘い。


「琥珀の様に甘過ぎず、丁度いい。少し塩味もする。塩飴に近いか? うん、46点」


 慌てて生熊と男の周りに集まり、生熊を食べる男を観察する。


「マジで食っちまったのか?」

「食べる振りして懐にしまったんでしょ?」

「私としては助かったから何でもいいんだけどね」

「確かにな」


 冒険者パーティーの3人が話しをしているのに気付いた。


「あ、食べる?」

「いや~生はちょっと……」


 魔法使いがひきつった顔で遠慮する。


「焼きたいけど火は無いしな」

「あら、なら助けてくれたお礼に焼きましょうか?」

「マジか? いや~助かるわ」

「いや、助かったのは俺らな。マジで」

「ホント。こんなところで爪熊(クローベア)に出くわすなんて思って無かったもの」


 3人が自己紹介をしてくれた。


「俺はマークス=ブレイド。見ての通り戦士なんだが……」

「見ての通り? 折れた剣で戦う戦士なんて珍しいわよね?」

「折れたもんはしょうがねぇだろ?」

「私はチィ=キザクラ。魔法使いよ。好きに呼んでちょうだい」

「ボクはキョウ=タケミカヅチ。後衛でサポートに回る事が多いかな。みんなはキョウって呼んでる」


 焼く為の火起こしはチィが魔法で火を着けた。 


「自己紹介ありがとう。俺は暗威(くらい) 魔来(まくる)だ。俺もチィと同じだ。好きに呼んでいいぞ」


 マークス、チィ、キョウの家名は後ろだ。

 暗威は気付かず、日本人として家名が前で名乗った。

 

「それにしても、クライさん強いな」

「そうかい? 俺は食べたいだけで他は考えてないからなぁ」

「その食欲も、かなり異常よね」

「ボク、生きたままの魔物を食べる人、初めて見ました」

「俺はあるぜ」

「ホントかよ? マークス」


 真剣な顔で「あぁ」と頷き。


「海で良く獲れる(クリス)(タルフ)(ィッシュ)の踊り食い」

「それならボクもあるよ。そう考えれば普通なのかな?」

「一緒にしちゃダメよ」

「なぁ、クライさんは何で生で食おうと思ったんだ?」

「いろんな味を探求したくてな」

「味の探求で生きたまま生でいくのか……スゲエな」

「今の所、あの魔石とかいうのが美味いな」

「本当に食べたの? 懐にしまったんじゃなくて?」

「懐にしまって何の意味がある」

「いや、ギルドに売ればいい」

「売れるのか? あんな石ころが?」

「本気で言ってる?」

「本気だよ。俺はこの世界を食べに来ただけだからなぁ」

「……今、この世界()食べに来たって言った?」

「いやいや、この世界()食べに来た、だろ?」

「この馬鹿二人! 論点はそこじゃないでしょ? この世界に来たって事は渡界者(とかいもん)!?」

「トカイモンって……あぁ、そういや女神さんがそんな事言ってたか」

「女神!? てことは本物!?」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ