八斬り目
裏設定。江戸時代とは逆に違いクロヌリは女同士の愛が公然に行われている。
一つの小さな灯に照らす。美悦子はずっと口開かずに正座して、本を目に通していた。題名「サルマモニアの悲戦」
出稼ぎで渡来してきた知り合いの異国人から借りた一冊だった。名はアディという騎士道人の女だった。私と同等の齢と背の高さ。敬語使わなくていい関係だった。勿論仲良い。
私がもっと世界を知りたいと言って協力に応じてくれる。その本の貸し出しがその一つだった。
サルマモニアは子供向けの絵本なども名を載せられては有名である。絵に描かれる姿で特徴はクリクリとした瞳である。
“二百年程の昔。とある広大なる入江で戦で荒れ狂っていた。海戦といい、槍や弓矢などが投げかけ、人間が船に飛び移り繰り返した。人種乱れた混沌たる修羅場の中で屈強たる女戦士の集団を率いてサルマモニアは現れた。
サルマモニアは超越的な強さを誇っていた。その力が隷下との差異が大きかった。意見というのも食い違い、団長と隷下の間に溝があった。溝があっただけで尋常とは言えない。口論しあう程悪い物だった。孤立したサルモマニアは多勢たる敵軍と自分という一人だけで乱戦の中へと消え去った。
戦士達は。黙って見ていた戦士達は涙を海に零し続けた…”
嫌われ者は…魂になれば嫌われ者とは無くなるのか…助ける事もできないのに余計な事をしてしまう。余程、好きだったて事が私には伝わる。その戦士の巨大な像が岩礁の上で建てられているという。噂ではその入江辺りでその像に似た亡霊か何かが目撃されているという。人々はサルマモニアの化身だろうと思われている。
「美悦…」
戸からスゥーと気持ちを安らがせて寝間着の姿をした羅瑠渡が身を入れてきた。
出たばかりで身体はまだ冷めていないようだ。私は本を棚に戻して一つの敷き布団で…羅瑠渡と一つになった。
湯気は際立って温もりが私に漂う。横になった私と羅瑠渡だけ以外…見つめ合う者はいなかった。
「美悦…私が無礼を犯した…だから…あなたが私を責めて…」
…本当に羅瑠渡は隠すのが得意じゃないみたい。私はこくりと承った。痛く…されたいのですね。羅瑠渡の顔に近づく。
私が痛めつけるのよ。肌じゃないわ。
「ちょっ…!」
心をキュンと痛めてつけてあげます。塗るようにゆっくり。
「駄目…!首筋は…!」
首を湿った舌でスゥーと舐める。今、身震えしたのを感じた。息荒くした瞬間…弱い所を突かれる羅瑠渡さんが…可愛い…
「痛いの…ですか…?そんなに声出したら…長照さん起きますよ」
「…っ」
長照が来るのが恐いのかしら。突然口を閉じちゃって。もし気づいてこの部屋に乱入したら、もう私も羅瑠渡も…男探せれなくなっちゃうかも。それが最低で最高の瞬間かも。
絞るような激しい唸り。
「ん…!くっ…!」
「羅瑠渡さん…羅瑠渡さん…はぁん…」
舌を強く舐める。身体が私も暑くなって…汗水が肌に張る。
我慢できるとも決壊寸前に両者の離れたくない気持ちが強くなった。互いにしがみつき、抱き合う。
私は舌を首から離した。息を漏らし続けた。溺れて弱り果てた羅瑠渡。私は両手を頬を軽く双方から柔らかく触れた。
「口…付けたいです…」
「駄目よ…内の身と互いに触れ合うのは許可できない…気持ちだけで…ね?」
…完全な女好きと思われたくないのは…もうお分かりなのよ。羅瑠渡さん…分かりやすい人なんだから…
長照が入ってきたら?この作品をr18に変更しなくちゃいけない