七斬り目
実際作者は長照のような同性愛が極端に嫌いである。この話では女で無いものが女を普通に顔を殴っている。
もう終わったかな…
湯気が漂い、浴槽の中でじっと正座する私。暗色のかかった顔で胸苦しさが胸に籠もる。羅瑠渡さんが突されて見離すなんてできない。私は問いかけしなかったら…羅瑠渡さんが蹴られる事はなかった。桜花が私を蹴られば羅瑠渡さんは救えたのよ…
目を合わせるのが怖い…だから…それが何なのよ…私が事態起こしたんだから…だから…背を背けるなんて私にはできない。
浴槽から出て寝間着を着た。部屋に戻ると桜花はいなかった。深夜頃で長照が寝ている頃だ。
私の目に映る羅瑠渡の背中。電気というのが無いから蝋燭の火を灯りして、側の立てていた。羅瑠渡の庭と並んで脚だけ外に出して、床の腰を据えていた。
特に何するというような仕草が見られない。こういう時に酒を呑んだりするけど、今は闇に顔を向けてそれだけに没頭しているようだった。
よく躊躇ったりしないでとか注意されるけど猿も木から落ちる。先輩方でも…抑え切れない物だって沢山ある。
ここまで来たら。そのまま寝るなんて考えたくない。気まずい間をこれからずっと続くと…修行もできない。
それを私が止めるのよ。助けなくちゃ。ゆっくりと背を向く羅瑠渡に近づいた。
「羅瑠渡…さん」
いつ飛びかかってきそうなのか予想できない。それがなんなの。
羅瑠渡は口と顔も向こうとしなかった。
「…」
このままほっといちゃ駄目!
「どうか私を責めて下さい…」
「…ただの思い過ごしよ」
そんなの言われる為じゃない。私は…!
飛びかかり、柱を締めるみたいに羅瑠渡の胴体を抱きしめた…
長照みたいに怒って欲しい。それ以上に振る舞って私を殴って欲しい。
「どうか…私から背けないで下さい…」
また、何時もの顔に取り戻したい。
「美悦…」
羅瑠渡がやっと向いてくれた。悲しく清めた目。打たれた跡の右頬が見えた。その姿が何とも心が痛々しい。
「私にはそんな事を教えた覚えがない…」
弱い癖に…身上の前で背を向けない。無謀な真似は禁物は避ける事を詰め込ませた筈なのに。
「嫌いなんて思ってないの…?」
「…いえ…怒られても…ずっと一緒にいたいだけです…」
心と身も全て抱きたい。真正面からしがみつく。この方が好き。胸まで顔を擦り付けて…私…お嫁になれない。
「羅瑠渡さんの肌を…みたい…」
羅瑠渡さんの胸の奥…トクンて震えが微かに感じた。私も伴いつつ。
「今日だけ…甘えさせて下さい」
「…いいわよ…」
…羅瑠渡さん…長照さんみたいな同性愛者に嫌悪振るっていたのに不思議…顔が熱くなってる…
「私が…風呂が上がったからにして…それからよ…」
美悦子が良い場面に直面と必ず誰かが逆にどこかで悲惨な目に遭っている。