第3章 渇かない涙 ~⑦ 面影
消したいもの、消えないもの、残酷なまでに鮮明に残る君の面影・・・
「 君の影 」
時々、
ふと思い出す
君の面影
ずっと見つめてきた
愛しい姿・・・
忘れていればいいのに
なぜこうして
思い出してしまうの
忘れたままでいたいのに
次々と浮かぶ 君の顔が
私を
悲しみへと連れ戻す
・・・「会いたい」
封印していたその言葉が
頭の中でグルグルとまわり
胸の奥をキリキリと痛める
大きすぎたから
君への想いが
あまりにも大きすぎたから
今も私の中から
君が消えない
いつになれば
君を卒業できるの
すべて
終わった事なのに
終わった恋なのに
「 今、思うこと 」
あの頃、
もしかして 私は
心のどこかで
別れを
求めていたのかもしれない
君を追いかけて
追いかけて
追いかけて
けれど この手は
君の心に
届かなくて
苦しくて
悲しくて
そして君は
相変わらず やさしくて
私の心を
離さなかった
離してはくれなかった
他の誰とも違う
たったひとりの
愛しい君を
あきらめる事が
どうしても
できなかった
だから私は
疲れ果てて きっと
「もう、終わりにしたい」・・・と、
そう思っていた
けど
君が去って
君を思い出せば
涙が
とめどなく溢れてくる
どんなに
時が経っても
君を思い出せば
胸が痛んで
苦しくなる
・・・君は今
どうしているの・・・?
私たちは もう
会うことはないの・・・?
なぜ
私たちは出逢ったのだろう
何のために・・・
答えの出ない問い掛けが
また
胸の奥で渦をまく
ー君との出逢いは必要だった ー
せめて今は
そう 思いたい
そう
思いたい
「 君に言えたなら 」
ありがとう
会いに来てくれて
久しぶりに見た笑顔
久しぶりに聞いた声
懐かしい話
懐かしい君の存在
髪が伸びたね
前より大人になったみたい
・・・嬉しくて
そして
悲しくて
涙がとまらないよ
夢じゃなければ
よかったのに・・・
これは偶然?
ひどいイタズラ
今日だったよね
誕生日。
おめでとう、
元気でいますか
この言葉を今
君に言えたなら・・・
読んでくださり ありがとうございます!
次回、~ ⑧ 過去 、よろしくお願い致します!